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第15回文化庁メディア芸術祭に行ってきた

ちょっと上げるのが遅いんですが、2/22から3/4まで国立新美術館にて開催されていた第15回文化庁メディア芸術祭受賞作品展に行ってきた話です。毎年、感想的なエントリーをちゃんと書こうと思っているんですが、ここ何年かはしっかり書こうとしすぎて挫折が続いているので、今回はざっくり適当に書いていきますよ。

ところでメディア芸術祭という賞そのものについてですが、僕は(毎年話題にしていることからもお分かりのとおり)すごく好きなんですよね。なんか、混沌としているところが。メディア芸術って言う言葉自体、定義が曖昧でなんだかよく分からなくて、そんなものを国が堂々と掲げながら開催しているところが好きです。

というわけで展示作品の中から個人的に気に入った、または気になった作品をいくつか紹介してみたいと思います。

「HIMATSUBUSHI」植木秀治(アート部門新人賞)
僕的にはこの作品がいちばんヒットでした! 新幹線からの車窓風景が延々と収められた映像なんですが、よく見ると全身白タイツの人が建物の屋根から屋根へと飛び移りながら並走してる…というおもしろ作品です。
そういう妄想って暇で暇で仕方ないときとかに1度くらいやったことあるという人もいるんじゃないかと思うんですが、それを60分以上もの尺で実際に作っちゃうっていうのがとにかくツボでした。途中、トンネルに入ってずーっと真っ暗なシーンが続くという、映像作品としては通常あり得ない状態になったりもするんですが、それもカットは一切しないで遊び心のある演出が施されているのが楽しかったです。

「particles」真鍋大度/石橋素(アート部門優秀賞)
かなり大がかりな作品です。たくさんの光るボールが螺旋状のレールの上を転がっていくんですが、光のタイミングに様々なパターンがあって、それによって幻想的な光景が浮かび上がってくるというもの。ずっと見てても飽きない不思議な魅力がありました。

「SPACE BALLOON PROJECT」大八木翼/馬場鑑平/野添剛士/Johon POWELL(エンターテインメント部門大賞)
サムスン電子のスマートフォンを特殊なバルーンに載せて、TwitterやUSTREAMを駆使して成層圏からみんなのメッセージを発信するという今っぽい企画。□□□の音楽が合ってますね。

「べろべろ」田中秀幸(エンターテインメント部門優秀賞)
グループ魂のミュージックビデオ。歌舞伎町の街を毛むくじゃらの謎キャラが闊歩するというほぼワンカットで構成された作品です。かわいく毒っ気のあるキャラと夜の街、そしてこの歌声という一体感がすごいです。

「All Is Not Lost」大八木翼(エンターテインメント部門審査委員会推薦作品)
アメリカのバンドOK Goのインタラクティブミュージックビデオ。詳しくは実際にGoogle Chromeからこちらのサイトをご覧頂くと早いんですが、ブラウザを複数窓使った演出が楽しい作品です。一瞬ブラクラかと思ったのはナイショ。

「マイブリッジの糸」山村浩二(アニメーション部門優秀賞)
山村浩二さんの最新作。1度見ただけだと分からないという触れ込みでしたが、本当にさっぱり分かりませんでした(笑)。てっきり会場でエンドレス上映されてるのかと思ったらメイキングだけで、本編は上映イベントのみだったんですよね~(ちゃんと恵比寿に観に行っておけば…)。顔の部分の数字がくるくるするシーンはすごく山村さんっぽいと思いました。
映画『マイブリッジの糸』予告編(YouTube)

「やさしいマーチ」植草航(アニメーション部門新人賞)
相対性理論の楽曲「ミス・パラレルワールド」にあわせて作られたポップなアニメーション作品。この曲は実写のPVも好きなんですが、これはこれでまた違ったイメージを想起させられるのがいいです。違う作品も見てみたいなと思いました。

「rain town」石田祐康(アニメーション部門新人賞)
昨年「フミコの告白」で優秀賞を受賞した石田さんの卒業制作として作られた最新作。「フミコ~」が動だとするとこちらは静といった趣の、がらっと変わった世界観が紡がれています。自身のブログで制作過程が惜しげもなく公開されているのも一読の価値あり。今後、どんな方向性の作品を届けてくれるのかが非常に楽しみな作家さんです。
rain town :Graduation film(YouTube)

「これくらいで歌う」椙本晃佑(アニメーション部門審査委員会推薦作品)
日常の中のいろんな可能性…みたいなものを表現したミュージックビデオ。いいですね、これは。歌声も相まって、切なさをすごく感じます。
自主制作アニメ ハンサムケンヤ「これくらいで歌う」(YouTube)

「ホリデイ」ひらのりょう(アニメーション部門審査委員会推薦作品)
ひらのさんはOmodakaのミュージックビデオ「Hietsuki Bushi」でエンターテインメント部門新人賞も受賞。こちらは短編アニメーション作品ですが、オリジナリティ溢れる世界観が素晴らしいです。この昔の漫画っぽいキャラクターデザイン、独特ですよね。イモリが叫ぶ「お~い!」のリフレインが耳に残りました。
「ホリデイ」予告編.mov(YouTube)

「PLUG, THe NeW WORLD」合田経郎(アニメーション部門審査委員会推薦作品)
「どーもくん」でおなじみ合田経郎さんによる日産のキャラクター、PLUGのアニメーション。でもなんだろう、上の作品たちとの並びで見たら、綺麗に作られすぎててちょっとつまらない気もしてしまいました。まあ、むちゃくちゃわがままな話です(笑)。
PLUG, THe NeW WORLD_JP(YouTube)

「BONNIE」岡本将徳(アニメーション部門審査委員会推薦作品)
野外の風景を背景に、画用紙を切り抜いて作られたキャラクターがアニメーションするという作品。現実の中にある非現実な感覚が心地いいです。
BONNIE(YouTube)

「ようこそぼくです」姫田真武(アニメーション部門審査委員会推薦作品)
頭のいい人が無理してこんなことやってるんだろうなぁっていうのが垣間見られて痛々しい気分になるのも狙ってやってるんでしょうか。キライではないけど、もっとガチの狂気を見せてくれた方が好みかなぁ。でも繰り返し見ると中毒性高そうかも。
ようこそぼくです(YouTube)

「土星マンション」岩岡ヒサエ(マンガ部門大賞)
この作品、1巻だけ持っているんですが、あまりはまらなくて以降は読んでなかったんですよね。なので大賞受賞というのが意外でした。もう一度読んでみた方がいいのかな。

「あの日からのマンガ」しりあがり寿(マンガ部門優秀賞)
しりあがりさんらしい作品ですよね。自分に偽りなく動くことがこういった作品を描くことだったんだなぁと。「海辺の村」のあの見開きを見たときの、なんとも言えないぞくっとした感じは他では味わったことのない感覚でした。

「ママはテンパリスト」東村アキコ(マンガ部門審査委員会推薦作品)
やっぱり売れてる漫画は面白いね~。三つ子の魂百までとは言うけど、3歳どころか2歳の時点でこんなに明確に個性ってあるもんなんだとびっくりしました。本人に内緒で母親のことをブタ呼ばわりするという、ごっちゃんの発想に脱帽です。

「進撃の巨人」諫山創(マンガ部門審査委員会推薦作品)
こちらも人気作品ですが、面白いですね。勢いがあって。ただその分、雑な箇所が気になるという指摘もあるようだけど、僕はそういうところも含めて肯定したいです。やっぱり漫画の世界ってすごいんだなと。

以上です。全体の感想としては若いクリエイターの面白い作品が増えたなぁという印象。特にアニメーション部門は個性的な作品が多くて楽しめました。YouTubeにUPされている作品にはリンクしたので、イベントに行けなかった人にも見てほしいなと。一部、おまえは何様なんだと言いたくなるような上から目線の感想になっちゃいましたが、来年もこんな感じでざっくり書ければと思います。

文化庁メディア芸術祭(公式サイト)

第13回文化庁メディア芸術祭 功労賞受賞者シンポジウムに行ってきた(2010.2.6)

「ノンタン展」に行ってきた

1/18~1/23まで松屋銀座にて「キヨノサチコ絵本原画の世界 ノンタン展」が開催中です。ノンタンと言えば小さい頃すごく好きだった絵本ですよ。ということで見に行ってきました。

ノンタン展
▲会場入口では立体ノンタンがお出迎え。

展示物のメインとなる絵本の原画だけでもかなりの点数があり、見ごたえ十分でした。中でも注目はノンタン誕生の前に描かれた「あかんべぎつね」の原画。全編初公開だそうです。
この作品を持ち込みしたところ、出版社の人に主人公はきつねよりももっと身近な動物の方がいいと言われ、描き直して生まれたのがノンタンだったそうです。「あかんべぎつね」と「あかんべノンタン」、見比べてみると絵の感じもおはなしの内容もほとんど同じなのに、受ける印象はかなり違うんですよね。これがノンタンのキャラクター性(見た目や、名前の響きの可愛らしさ…など)の差なんでしょうか。不思議です。

キヨノさんの創作ノートなども展示されているんですが、その中に混じって漫画雑誌の「少女コミック」も展示されていました。1960年代の号で「ララとドラ」という漫画が掲載されているページなんですが、作者を確認するとキヨノさんのお名前が。絵本作家になる前は漫画家としても活動されていたんですね。知りませんでした。
(ちなみに、前夫のおおともやすおみさんも1950年代の貸本漫画時代にオオトモヨシヤスという名義で漫画作品を多数発表されていたそうなので、実は漫画家夫婦だったようです)

場内では、2000年代に入って制作された3DCGアニメーション「げんき げんき ノンタン」も上映されていましたが、僕の中でのノンタンのアニメといえばやっぱり「ウゴウゴルーガ」の中で放送されていた「ノンタンといっしょ」の方ですよ。当時毎日見てましたもんね。
このアニメ、デビューしたばかりだったタレントの千秋がノンタンの声を担当しているんですが、びっくりするくらいイメージにぴったりなんですよね。その後知ることになる千秋の性格もわがままで自分勝手そうなところがノンタンそっくりで2度びっくりでしたし(←あくまでテレビ越しのイメージですよ)。
新しい方は別の声優さんが担当されていますが、やっぱり千秋のノンタンをもう一度見たいなと思ってしまいました。

会場を出たところのノンタングッズ売り場には、ぬいぐるみや文房具、子供向けの生活用品などたくさんのグッズが並べられていて驚きでした。こんなに点数あるんだと。デビューから35年たってもこんなに人気ってすごいです。
残念ながらキヨノさんは数年前にお亡くなりになりましたが、ノンタンはこれからもずっとずっと愛される作品として残り続けていくんだろうなと思いましたです。

高円寺フェス2011・全国ゆるキャラまつり

全員集合

■おとなり高円寺のお祭り、「高円寺フェス2011」の一環として開催された「全国ゆるキャラまつり」というイベントを見に行ってきたのでちょこっとレポートです。

ゆるキャラのイベントを見に行くのはこれで3度目です。まだそんなもんなんですよねー(笑)。過去に行った2回はともに西日本のキャラによる屋内イベントだったんですが、今回は屋外+東日本キャラということでいろいろと新鮮でした。

上の写真は1日目、11/12の模様ですが、福島放送のクルーが来ていたみたいです。なべやかんさんが何かしゃべっていました(が、こちらからは聞き取れず)。

それでは以下より参加していた着ぐるみたちを写真とともに紹介してみます。
 

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僕も集めたい(なにかを)

■3/14に阿佐ヶ谷ロフトAで開催された「蒐集原人の夜」というイベントを見に行ってきました。ゲームデザイナーのとみさわ昭仁さんとミュージシャンの石川浩司さんという異色の組み合わせによる、コレクションをテーマにしたトークイベントだったんですが、熱くてすごい世界が広がっていましたです。

コレクションと言ってもお2人の集めているものというのは、希少価値があって高値で取引されている…といった類のものではないんですね。言ってしまえば、「なんでそんなもの集めてるの?」というものばかり。でも、それがいいんですよね。

石川さんはドリンク缶コレクションについてVTRを見ながら、とみさわさんは謎の多い有名人トレーディングカードなどについて語ってくれました。とみさわさんはカードの他にもいろんなコレクションがあるらしいんですよね。その辺の話ももっと聞いてみたかったです。

他にゲストとして「ミキジ自己満足ページ」の管理人でデザイナーの永井ミキジさんも参加されていたんですが、やたらトークが上手くてエピソードの1つ1つに聞き応えがありました。ミキジさんが披露したのは「顔ジャケラーメン」というコレクションだったのですが、これ、店主の顔がプリントされているカップラーメンのふたのことなんですね。しかもただ集めているだけじゃなくて、細かなジャンル分けや分析があって驚きました。

ミキジさんの話を聞いて、コレクションって自分だけの視点を発見することと、そこに歴史を紡いでいくことに面白さを見いだせるかが大切なんだなと思いましたです。

あとみんな声を揃えていたのが、テレビなどでこういうタイプのコレクターを扱うときに”奇人変人”的なポジションを求められるのをなんとかしてほしいと。確かに、変なヤツを見下して笑おう、みたいな薄っぺらい趣旨が見え見えの企画って多そうですもんね。
一見くだらないものの奥にある高尚さに気づけるかどうかって、大切ですよね。それだけで世界の見え方が違ってくるような。でもやっぱりくだらないんですけどね。高尚なくだらなさとでも言うか。表面だけ見て笑うんじゃなくて、ちゃんと分かった上で笑える側でいたいなと思いました。

そしてイベントの最後には石川さんが歌まで歌ってくれたのですが、これがすごくよくて痺れました。「秋の風」と「オンリー・ユー」という2曲だったかな。いいものが見られました。
 

■ちなみに阿佐ヶ谷ロフトAってできて4年くらい経つのかな? 前はよく通りますが、行くのははじめてでした(新宿のロフトプラスワンなら何度もあるんですけどね)。あの場所って、前はブックギルドっていう古本屋さんだったので、「あそこがこんなになったか~」なんて思いながら眺めてしまいました。

交通機関が混乱中の最中、自粛ムードに流されず、しかも照明を落とすなど電力にも気を遣いながらイベントを決行する、その気概にも感動しましたです。

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