COLUMNグッズ

昨年11月に引っ越しまして、その際にメインで使っていた本棚を廃棄したんですね。そのため、しばらくは本を段ボールに入れっぱなしにして暮らしていたのですが、ようやく新しい本棚やら棚やらを購入し、本を棚へと綺麗に収めることができました。

スペースに余裕もできたので、空いたところに何か飾りたいなぁと思っていたところ、久しぶりに中野ブロードウェイへ行くことがありまして、4階にある「まんだらけ 変や」で見たことのないかわいいキャラクターの貯金箱が目に留まり、思わず購入してきたというのが本題です。

「変や」は昭和のノベルティグッズがたくさん販売されていて、見てるだけで楽しいお店なのですが、まあ値段もコレクター価格でそれなりにしますので、普段は本当に見てるだけのお店です。でも今回購入したグッズは汚れていたのもあってか、手が届かなくもない絶妙な価格だったのが決め手になりました。

ゆきんこ

ゆきんこ

ゆきんこ

「住友銀行 ゆきんこ」として販売されていた、頭についているぼんぼりまで含めて全長14cmくらいの貯金箱です。背中には確かに「SUMITOMO BANK」とのスタンプが押されています。頭巾をかぶった雪の妖精のようなモチーフでしょうか。手描きのちょっと不安定感のある顔の表情がお気に入りです。素焼きなので汚れを落とすのは難しそうですが、実物は写真ほどは気にならないので、まあいいかなと思っています。

さて、この"ゆきんこ"なるキャラクター、いつ頃いた存在なのでしょうか。住友銀行は2001年の合併により三井住友銀行となり、2014年からは「どーもくん」などのキャラクターでおなじみの合田経郎さんが手掛けた「ミドすけ」がマスコットキャラクターとして起用されています。

合併前はというと、1995年から合併直前まで「ポリンキー」や「だんご3兄弟」などで知られる佐藤雅彦さんが手掛けた「バンクー」というキャラクターが起用されていました。少なくともそれより前にいたキャラクターということで間違いなさそうです。

当初、絶対僕が知らないだけで検索したらすぐに情報が出てくるもんだと思っていたんですが、びっくりするくらい何も出てこない! 1件だけ同じキャラと思われるソフビ人形を販売しているサイトが見つかるくらいでした(どうも怪しい転載サイトのようなのでリンクはしません)。

こうなると「ゆきんこ」という名称も正式名称ではない可能性がしてきました。ネットにはこれ以上手がかりがなさそうと判断し、広尾にある東京都立中央図書館へ赴きました。企業キャラクターのことは社史に詳しい情報が載っている場合があると、以前図書館の人に教えてもらったことがあったのでした。この図書館は貸出ができるわけではないですし、国立国会図書館のようにあらゆる出版物が網羅されているわけでもないですが、普通の図書館には置いていないような専門性の高い資料が豊富にある上、平日だと夜9時まで開館しているという便利な施設なんですよね。と、知った風に解説しましたが、僕も今回はじめて訪れました。でも本当に素晴らしい図書館だったので定期的に来ようと思いました。

社史のような資料も普通の図書館にはないですが、ここには揃っていました。まずチェックしたのが1998年に刊行された「住友銀行百年史」という書籍。広告展開に関係ありそうな項を重点的に調査したところ、ありました。写真付きで!

カバ君カウンターディスプレー
▲住友銀行行史編纂委員会 編纂「住友銀行百年史」P548より(住友銀行刊、1998年)

キャプションにあるように、昭和58年(1983年)夏のボーナス時に「カバ君カウンターディスプレー」というキャラクターを使用した広告展開を行い、その後のボーナス時期にもキャラクターを替えて同様の展開を行っていたようです。カウンターディスプレーというくらいだから、店頭カウンターの装飾がメインで、そこから派生してノベルティも作ったのだと思われます。

残念ながら本文ではこれらのキャラクターについての言及はなく、「カバ君」以外のキャラクターについての正式名称は分からずじまいでした。

この少ない情報からゆきんこについて推測されるのは以下の2点です。

・昭和50年代頃のボーナス時期限定のキャンペーンキャラクターだった
・外見から、冬期ボーナス時のキャラクターだったと思われる

ボーナス時期の1期だけしか登場しなかったとすれば、ネット上に何も情報がないのも納得がいきます。にしても画像のゆきんこのぬいぐるみ、むちゃくちゃかわいくないですか。正直ほしいです……。

また、同書のP549には前述のバンクーについての記載があり、そこには"都銀初のオリジナルキャラクター「くまのバンクー」"と言及されていました。ということは、それ以前のゆきんこ達は銀行自体のキャラクターというよりも、一時的なキャンペーンキャラクターという性質の存在だったのだろうと推測されます(言葉の意味合い的にオリジナルではない版権キャラだったという可能性もありますが、カバ君達の並びを見るにその可能性は少なそうに思います)。

ちなみに、写真に写っている雷小僧のキャラクターのグッズはネット上での取引がいくつか確認できたのでリンクしておきます。

G◆住友銀行◆貯金箱 雷小僧 鬼 雷神 陶器製 SUMITOMO BANK ノベルティ レトロ ビンテージ 2体セット(ヤフオク!)
昭和レトロ 住友銀行 貯金箱 陶器製 鬼(メルカリ)

いずれも同じ貯金箱で、ゆきんことは違い釉薬が塗られてつるつるした質感になっています。

続いて、時代を遡り1985年に刊行された「住友銀行史 : 昭和五十年代のあゆみ」という昭和50年代に絞った歴史が記載されている社史についてもチェックしてみました。

こちらは画像はなかったものの以下のような記述がありました。

五十八年夏のボーナスキャンペーンに使用した「カバ君カウンターディスプレー」は、POP(Point of Purchase)広告協会主催のカウンターディスプレーなどの店頭広告コンクールであるPOP広告展で、銀賞を受賞した。カバ君以外にも、各季のボーナスキャンペーンで使用した人形は、犬やマンボーなど親しみやすいキャラクターが人気を呼び、キャンペーン終了後譲り受けの希望が多くて配布に苦労している。

住友銀行行史編纂委員会編纂「住友銀行史 : 昭和五十年代のあゆみ」P139-140(住友銀行刊、1985年)

先程の画像では5つのキャラクターの存在が確認できましたが、ここではマンボーという別の存在に言及されているため、最低でも6キャラはいたことになります。このキャンペーンは人気だったようで問い合わせもあったようですね。

ただ、残念なことにここでもカバ君以外の正式名称は確認できませんでした。

新情報として、このキャンペーンはPOP広告協会主催のPOP広告展で銀賞を受賞したというものがあります。このPOP広告展について調べてみると、現在も「日本プロモーシャル・マーケティング協会展」という名称で毎年行われている歴史のあるPOP広告のコンテストということが分かりました(主催組織も現在は日本プロモーショナル・マーケティング協会と名称変更しています)。そんな歴史のある賞なら年鑑もあるに違いないと思い探してみたら、ありました。

日本POP広告作品年鑑 1984/POP広告協会出版委員会・編、POP広告協会出版委員会・刊(国立国会図書館デジタルコレクション)

この書籍は東京都立図書館にも所蔵がないようですが、国立国会図書館デジタルコレクションで公開されていました。いつの間にかこんな貴重な書籍が自宅のPCで確認できる時代になっていたんですね……。

というわけでチェックしてみると、ありました。P123の一般業種の銀賞のところに「ボーナスキャンペーンカバ君ディスプレイ」として写真付きで紹介されています。企業名の欄には住友銀行と連名で電通と電通印刷という企業も記載されています。

賞をもらったのはカバ君だけなのかなと思い、念のため翌年の年鑑もチェックです。

日本POP広告作品年鑑 1985/POP広告協会・編、POP広告協会・刊(国立国会図書館デジタルコレクション)

すると……、あ、ありましたー! P136に「ゆきんこカウンターディスプレイ」として写真付きで紹介されていました! ちゃんと「ゆきんこ」が正しい正式名称でした(まんだらけさん疑ってごめんなさい)。P158には出品基準として"昭和58年9月1日~昭和59年8月31日までの間に実際に使用されたもの"とありますので、昭和58年(1983年)冬のボーナス時のキャラクターということで間違いないでしょう。
しかもこの写真をよく見ると、映っている大きいゆきんこはまさに購入した貯金箱と同じものに見えます。そして怪しいサイトで売っていたソフビ人形が小さい方の人形ですよ。

ついでに社史の画像に載っていた雷小僧のキャラクターも「カミナリくん」だということが判明。カバ君が昭和58年夏、カミナリくんが昭和59年夏のキャラクターなんでしょうね。

せっかくなので翌年以降の年鑑もチェックしてみようと思ったら、1986年以降のものはデジタルコレクションでは公開されていませんでした。昔の店頭広告がたくさん見られて楽しかったので、機会があれば国立国会図書館でチェックしてみたいです。

というわけで、これは間違いなく世界でいちばん住友銀行の「ゆきんこ」に詳しいページになったのではないでしょうか? 分からないことがあればSNSで聞けば詳しい人にたどり着き、あっという間に正解が分かってしまう昨今ですが、拡散力がない奴はやっぱり自分で調べるしかないのです。でも最後にちゃんとした結果にたどり着くことができて満足でした。

住友銀行 ゆきんこ貯金箱(まんだらけ通信販売)…まんだらけのサイトを見ると、在庫はないもののきれいなゆきんこ貯金箱の販売ページがありました。やっぱり汚れがないのもほしい……。

TOPICSグッズ

僕は「MOTHER」というゲームシリーズがけっこう、というかかなり、いやそこそこ? とにかく大好きなのですが、最近どういうわけかバンプレストからプライズグッズがリリースされているんですよね。シリーズとしてはもう完結して随分経つのになんで? と気になりつつも今のところはどうにかスルーできていたんですが今回ばかりは突撃せざるを得ないかもしれません。

MOTHERシリーズフィギュアコレクション

なんとMOTHER1と2の主人公や脇役たちのフィギュアが8月から7ヶ月連続で登場するんですね。しかも説明書などに掲載されていたフィギュアを完全再現しているじゃありませんか。今になってこんなファン垂涎グッズが登場するとはびっくりですよ。

取扱店舗などの詳細はまだ記載されていないので続報にも注目ですが、正直プライズグッズとしてじゃなくて一般販売してくれたらいいのに…なんて思ってしまいました。とにかく今から実物を見るのが楽しみです。

[おまけ]
MOTHER2のキャラは以前にも立体になっていたような…と思い返してみると、そういえば2003年にコミュニティストアというコンビニチェーン限定でペットボトル飲料のおまけとしてミニフィギュアがついてきたことがありました。せっかくなのでそのとき集めたものを引っ張り出してきました。

MOTHERミニフィギュア1  

MOTHERミニフィギュア2
▲クオリティとしてはあくまでおまけレベルだけど、それでも嬉しかったな~。ちなみにジェフやプーはいませんが、集め損なったのではなくて元々この6キャラのみの展開でした。左奥は「MOTHER3」サントラの初回特典、「おしのびどせいさんストラップ」です。

どせいさんぬいぐるみ
▲そして「どせいさんの本」に圧縮封入されていたぬいぐるみもついでに紹介。17cmくらいあります(頭の毛含まず)。

コミュニティ・ストアでコカコーラ製品を買うと「MOTHER1+2」フィギュアがついてくるキャンペーン(2003.8.24)

MEMOグッズ

■お正月、実家に帰っていた時のことなんですが、地元にあるでっかいショッピングセンターに行ったら、キャラクターのスケジュール帳がたくさんワゴンに入れられて投げ売りされていたんですね。たくさんあるなぁ、なんて眺めていたら、その中になんと! 「カリメロ」のスケジュール帳があるじゃないですかっ! というわけでゲットしてきたのでした。

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▲真っ赤な表紙です。ハードカバーで、サイズは約15.5×22.5cmとちょっと大きめ。厚さも1.5cmくらいあります。発売元はDELFINO

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▲中身は全ページに違うイラストが掲載されていて、カリメロ好きにはたまらない仕上がりになっています。プリシラやピーターだけじゃなくて、スージー、ロシータ、ジュリアーノ、それからパパやママもちゃんといました。

ちなみに売り場で確認した限りだと、もう1種類、カリメロとプリシラの2人が表紙になっているバージョンもありました。
検索してみたところ、そっちは楽天で売ってるお店を発見。
【カリメロ】変形A5タイプ手帳(ピンク)★2010年スケジュール帳★
違うのはカバーだけで中の絵は同じようです。

カリメロのグッズなんてもう出てないのかと思っていたけど、ちゃんと新商品が出ているんですね。一応、僕はカリメロのファンサイトというのもやっている(と言ってももう8年くらい更新していない気がするけど…)ので、あとでそっちにも追加しておこうと思います。

TOPICSグッズ

なんと「コんガらガっち」のぬいぐるみが登場!

「コんガらガっち」は、3年くらい前にキャラメルのおまけとして誕生して、その後絵本や4コマ漫画が発売されたりしている、ヘンテコな見た目のキャラです。

ぬいぐるみもちょっと変わっていて、なぜかぺちゃんこになっています。種類は絵本でもおなじみ、”いるか”と”もぐら”がこんがらがった「いぐら」と、”たこ”と”からす”がこんがらがった「たらす」の2種類で、1月中旬発売予定。画像は発売元のキューブのサイトに掲載されています。売れたら他のキャラも増えていったりするんでしょうか? ちょっと楽しみです。

こんがらがっち…いつの間にかできてた公式サイト。全キャラの名前と特徴が掲載されています。
サイコロせいぶつ コんガらガっち…明治製菓の商品サイト。壁紙がダウンロードできます。今は販売していないよね、たぶん。
EUPHRATES…作者のサイト
コんガら データベース三冠統一さん)…サイコロキャラメルを集めた方のサイト。

[本]コんガらガっち あっちこっち すすめ!の本/ユーフラテス(2009.11.30)

TOPICSグッズ

昨年、テレビ東京のド深夜に放送された謎多き特撮ヒーロー番組、「バカリズムマン対怪人ボーズ」ですが、なんとタカラトミーアーツのカプセルトイシリーズ、「TIME CAPSULE」の1つとしてグッズ化されることになったそうです。発売は2010年1月予定。

「TIME CAPSULE」のサイトの公開されている種類には、放映版の他に、本編には登場しない原作版と、デフォルメ版があり、そのうちのデフォルメ版はSDガンダムを手掛けた横井孝二さんがデザインしたとか。

更に1/23には番組に出演していたバカリズムとスチャダラパーのBOSEによるトークショー&サイン会が原宿にて開催されるという話もあり、番組終了から半年経ての謎のプチ盛り上がりを見せています。そうなると期待してしまうのが第2弾ですが、どうなんでしょう。無理かなぁ~。

バカリズムマン対怪人ボーズ、トークショー&サイン会開催(ナタリー 2010.1.15)

[DVD]バカリズムマン対怪人ボーズ(2009.7.26)

TOPICSグッズ

バンダイが発売しているおしゃべりぬいぐるみの「プリモプエル」に新シリーズが登場するそうです。名前は「プリモピース」で、全2色が3月20日に発売されます。

プリモピース くろプリモピース ピンク
プリモピース くろ(amazon)
プリモピース ピンク(amazon)
バンダイ 2009.3.20発売 定価:各15750円

プリモプエルは10年前の1999年に発売され、その後玩具としては非常に珍しく、年配の方に支持されたりして独自の成長を遂げてきたわけなんですが、新型が登場するのは2007年9月に発売した「ハートつうしん プリモチョコル」「ハートつうしん プリモコロネ」以来のことで久しぶりのようです。

今回のプリモピースはデザインもちょっと変更されていて、全体的に少し丸みが出たほか、背中に羽が生えて、おなかには今までハートがあった部分に小鳥がデザインされています。個人的には背中に羽はいいとして、なぜ小鳥? というのが気になってしまいました。どうせならこの小鳥がピョン吉みたいにしゃべったら面白いと思ったけど、そんなことあるわけないか。
ともあれまだまだ新商品が出るほど元気なプリモプエルはすごいと思いました。

コミュニケーショントイ『プリモピース』3月20日(金)発売(バンダイ 2009.2.19)
プリモプエル:はーとねっと(バンダイ公式サイト)
プリモピース(特設サイト)

プリモプエル5周年(2004.11.14)