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[本]人間物語/長新太

ちょっと前の話になっちゃいますが、長新太さんのこれまで単行本に未収録だった15コマ漫画が書籍化されましたので紹介です。

人間物語
[本]人間物語/長新太(amazon)

芸術新聞社 2010.6.10発売 1680円
ISBN:978-4-87586-196-6

長新太さんと言えば「キャベツくん」(amazon)など、絵本のイメージが強いですが、元々は漫画家として活動されていた方なので、漫画作品もたくさんあるらしいんですね。ただ絵本と違って積極的に書籍化されていないため、今回のような大人向けの漫画作品の書籍化は、非常に珍しいと思われます。

ページをめくるといきなり、「この漫画は、思いあがった人間が、生きものや、自然からチクチクと毎回しっぺ返しをうける物語です。」という前置きがあります。なるほど風刺が効いた物語なのかと思いつつ、再びページをめくると目に飛び込んでくる1話目のタイトルが「ゾウをダンゴにしてはイカンの巻」ですからね。
思わず「ズコー!」と両足を上げてコケたくなるようなところですが、読んでみるとやっぱりすごいんですよ。1コマ先すら予想できない自由すぎる発想が飛び交いまくっていて「なんなんだこれは」の連続で。そんななのに、単なる無茶苦茶じゃなくて、現代社会に対する長さんからのメッセージがしっかり込められているんですね。風刺漫画ってそんなに読んだことはないけど、こんなに奇妙でなぜだかあったかい気持ちになれる作品はそうないと思います。

あと、先月発売された雑誌「イラストレーション」9月号でも長新太さんが特集されているのであわせて紹介です。

イラストレーション「長新太 マンガのココロ」
[雑誌]イラストレーション2010年9月号「長新太 マンガのココロ」(amazon)

玄光社 2010.7.27発売 1680円

吉祥寺の絵本専門店「トムズボックス」の土井章史さんによる作品紹介や、土井さんとブックデザイナーの日下潤一さん、イラストレーターの網中いづるさんの3人による座談会などが掲載されています。
 

[本]人間物語(出版社の紹介ページ)…いくつかのページ画像が掲載されています。
[雑誌]イラストレーション2010年9月号「長新太 マンガのココロ」(出版社の紹介ページ)…こちらも少しだけ立ち読みできます。
長新太の本(トムズボックス)…「トムズボックス」では長さんの没後、いくつかの作品を独自に書籍化して販売しています。一般流通はしていないのが残念ですが、ネット通販でも購入可能です。

ついでに長さんについて詳しく知りたい方に関連書籍を2つ紹介。
[本]長新太―ナンセンスの地平線からやってきた/土井章史(amazon)
[本]長新太(KAWADE道の手帖)(amazon)
どちらも2007年に発売されたものです。

絵本画家の長新太さん、死去(2005.6.27)

[本]meta めた/荒井良二

これもちょっと前に出た本ですが、絵本作家の荒井良二さんの初となる作品集です。

meta めた
[本]meta めた/荒井良二(amazon)

フォイル 2010.4.30発売 2100円
ISBN:978-4-902943-54-2

思うがままに描かれたいろんなタイプのイラストが、これでもかと収録されていて、まるで荒井さんの脳の中を直接覗き込んでいるような気分にさせてくれる1冊です。こういう作品、好きだな~。

また、同時期に発売された絵本「モケモケ」もすごかったです。

モケモケ
[本]モケモケ/荒井良二(amazon)

フェリシモ出版 2010.5.21発売 1350円
ISBN:978-4894325210

「モケモケ」というのは荒井さんの造語で、幼児が持つ感覚世界を表現したものらしいんですが、「meta めた」が荒井さんの脳の中なら、こっちは見知らぬ幼児の頭の中に飛び込んでしまったかのような、不思議感覚に満ちあふれた世界になっています。まさにモケモケです。

この本はフェリシモ出版の「おはなしのたからばこ」というシリーズの1つとして出版されたものなんですが、こうした言葉による”おはなし”がない絵本までラインナップするとはなかなかすごいです。

[本]meta めた(出版社の紹介ページ)
[本]モケモケ(出版社の紹介ページ)
荒井良二(公式サイト)

[本]ルフランルフラン2 本のあいだのくにへ/荒井良二(2006.5.27)

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