[本]イラストのこと、キャラクターデザインのこと。/坂崎千春

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suicaのペンギンやチーバくんなどのキャラクターでおなじみの坂崎千春さんがイラストやキャラクターデザインについて語った書籍が発売されています。

イラストのこと、キャラクターデザインのこと。
[本]イラストのこと、キャラクターデザインのこと。/坂崎千春(amazon)

ビー・エヌ・エヌ新社 2011.1.25発売 2079円
ISBN:978-4-86100-743-9

「語った」なんて書くとなんだか漠然としていますが、実際には「ここまで詳しく書いてしまっていいの?」と心配してしまうほど具体的な”描き方”についての解説や、どんなことを意識しながら創作しているのかなど、考え方や取り組み方について綴られています。

第一線で活躍しているキャラクターデザイナーの方が、自身の創作方法について詳しく語った本って、これまであまり見たことがなかったのですごく新鮮でした。表紙に「「生み出す」のではなく「みつけ出す」」という言葉がフィーチャーされていますが、この言葉の意味を含め、「キャラクターデザインってこういうことなんだ!」ってはじめて気づかされることがたくさん詰まっていました。
各キャラクターの創作段階の資料などもふんだんに掲載されているので、資料的に眺めるだけでも面白い1冊に仕上がっています。
 

あとついでに、坂崎さんも関わっている似たジャンルの書籍を2冊紹介しておきます。

成功するキャラクターデザインの法則
[本]成功するキャラクターデザインの法則(amazon)

パイインターナショナル 2010.7発売 2625円
ISBN:978-4-7562-4014-9

タイトルが若干胡散臭い感じの本なんですが、これもホントにいい本でした。キャラ研、手塚プロダクション、博報堂、合田経郎さん、彦根市、坂崎千春さん・電通、大貫卓也さんというジャンルは違えどキャラクターに携わるっている人々へのインタビューをまとめた書籍なんですが、この本のいいところは”成功する法則”とやらを偉そうに語っている人が1人もいないところです。誰にもそんなもの分からないっていう前提に立って、その中で「こうではないか」と仮説を立てながら試行錯誤を繰り返していくというプロセスが正直に綴られていて、自分なりの法則を発見することが何より大切だと言うことを教えてくれます。

日本イラストレーション史
[本]日本イラストレーション史/美術手帖・編(amazon)

美術出版社 2010.10.22発売 1890円
ISBN:978-4-568-43069-1

この本は日本のイラストレーションが辿った約60年の歴史をいろんな角度から振り返るという趣旨の本です。坂崎さんやひこねのりおさんなど、11人のイラストレーターへのインタビューも掲載されているんですが、見てのとおり坂崎さんのペンギンくんが表紙なんですね。すごいです。

イラストのこと、キャラクターデザインのこと。(出版社の紹介ページ)
成功するキャラクターデザインの法則(PIE BOOKS)
日本イラストレーション史(出版社の紹介ページ)
さかざきちはる(公式サイト)

[本]うわのそら/坂崎千春(2009.10.26)

Posted by CHARA PIT