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任天堂からWii U向けに期待の新作「Splatoon(スプラトゥーン)」がついに発売されました~。

[Wii U]Splatoon
[Wii U]Splatoon(スプラトゥーン)(amazon)
任天堂 2015.5.28発売 5700円+税

このタイトルは昨年6月のゲームイベント「E3」にて電撃的に発表され、多くのゲームファンの心を一瞬で鷲づかみにした待望の作品だったんですが、発売後の評判もなかなかいいみたいで(鷲づかみされた1人としても)嬉しい限りです。

この「Splatoon」というゲーム、任天堂にとっては新しい試みがいくつかあるんですよね。ひとつはTPS(三人称視点シューティング)というジャンルのゲームだということと、もうひとつはオンライン対戦がメインコンテンツだということ。この手のジャンルは兵士になって戦場で銃を撃ち合う、みたいなシチュエーションのゲームが多く、更にオンライン対戦ともなるとどうしても殺伐としてしまいがちで、初心者には手を出しづらいタイプのゲームがほとんどだったりします。
そんな中、殺伐となりそうな要素を丁寧かつ徹底的に排除することで、TPSを手に取りやすいゲームに仕上げたのが「Splatoon」の最大の魅力と言ってもいいでしょう。

分かりやすく大胆なゲームシステムとともに、その”手の取りやすさ”に最も大きく貢献しているのが世界観です。ストリートカジュアルに身を包んだ”イカキッズ”たちが、街中でインクを打ち合うという”ごっこ遊び”的なシチュエーションと、ビビッド・カラーのインクにまみれるプレイ画面。
この明るくポップな世界観は、ダークで写実的な世界観を追い求める昨今のゲームタイトルの中ではひときわ異彩を放って見えます。

ちなみにこのゲーム、任天堂の花形部署でもある情報開発本部が開発したんですが、キャラクターや世界観が完全新規に作られた作品としては、2001年発売の「どうぶつの森」や「ピクミン」以来、14年ぶりのタイトルなんですよね。マリオやゼルダといった人気作の続編や、Wii SportsなどのMiiを使った作品の制作に手一杯だったとしても、あまりにも…、あまりにも期間が空きすぎだとは思いませんか!?

そのおかげなのかなんなのか、開発者が全力で楽しみながら制作しているなっていうのがゲームの端々から伝わってくるんですよね。もうなんか、フラストレーションが爆発して全部このタイトルに注ぎ込まれているんじゃないかっていうくらいに。

なんで任天堂が完全新規のキャラクターを立ち上げるのにそんなに慎重なのかっていうのにも考えがあって、それも非常に分かるんだけど、やっぱりたまには開発者の好きなように作らせてあげないと駄目なんじゃなイカ? なんて思っちゃったりしたのでした。

とにかく今年の後半はこのゲームで遊びまくりますよ。ドラクエ10とどう両立していけばいいのかだけが悩みです。

Splatoon(公式サイト)
社長が訊く『Splatoon(スプラトゥーン)』…開発秘話が語られているんですが…必読です。開発途中のキャラクター案が公開されるのは異例なのでは。「なぜイカなのか?」 という疑問にも、「なぜマリオはオーバーオールを着たヒゲオヤジなのか」という疑問と同様に、ちゃんとゲームシステム上からの必然性を伴う答えがあるのがやっぱり任天堂です。

amiibo トリプルセット[ガール/イカ/ボーイ](amazon)…Wii Uのゲームパッドにかざすことでちょっとした追加コンテンツを楽しむことができるフィギュアです。こちらはセット品ですが単品(ガール/ボーイ/イカ)もあります。ただどれも品切れで転売屋が跋扈してますのでAmazonにリンクしてもあまり意味ないかも(ついでにソフトも品薄っぽい)。なお、メーカー希望小売価格はセットが3000円+税、単品が各1200円+税です。僕はセットを買いましたが文句なしのクオリティですよ。まだ未開封ですが。だってパッケージを破くのに抵抗が…。

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■今月2日で「ドラゴンクエストX 目ざめし五つの種族 オンライン」が発売されて丸2年がたちました。

このブログの更新ペースが激落ちしてしまった原因の8割くらいはこのゲームのせいなんですが(残り2割は本人のやる気の問題)、大人になってからここまでがっつりゲームをするとは思ってもいなかったので、なんていうか、人生の楽しい思い出のひとつになりましたです。はい。

あのドラクエがネットゲームに!? ということで、発売前から賛否渦巻いていた今作ですが、僕の中での「ドラゴンクエスト」というと、あの明るくてわくわくさせてくれる世界観だったり、職人的なゲームバランスだったりといろいろありますが、やっぱり他では味わえないようなストーリーがあってこそなんですよね。その部分に関して言うと、「X」もちゃんとドラクエしてました。メインストーリーはもちろん、職業クエストや定期的に配信される各街での後日談的なストーリーも本当に楽しくて、こんなに大好きなドラクエの世界でずっと冒険できるなんて夢のようだと今でも思います。

そして、ネットゲームということで他のプレイヤーと遊ぶことができるという要素があるんですが、ここは当初まったく興味がなかったというかむしろ不安要素でしかなかった部分なんですが、気がついたら仲のいい人達も増えて、チームに所属したりして、意外なほど普通に受け入れてしまっている自分に驚きでした。

よく考えたら、これまでインターネットをコミュニケーションツールとして使用したことがほとんどなかったんですよね(このブログだって一方的に好きなこと書いてるだけだし)。なのでいろいろ新鮮でしたよ。全然世代の違う人(小学生とか)と遊んだりとか、チームでイベントを開こうとしてみんなで企画を考えたり、なぜか仲のいいチームメイトとコンビで漫才することになったりとか(笑)。

とまあ、ブログをほっぽり出して何をやっていたのかだいたい理解していただいたところで、これまでの総プレイ時間にも触れておきますと約3000時間くらいです。前作の「9」は300時間くらいだったので10倍ですね…。時間を無駄にしたくない人は絶対手を出すんじゃないよという話です。でもゲームの中で遊んでいると4000時間とか5000時間とかの人が当たり前のようにいるので、自分なんて全然たいしたことないななんて思っちゃう不思議。しかもまだ全然遊べていないコンテンツが山ほどあったりするし。恐ろしい世界やで~。

日テレの桝アナもやってるらしいけど、あんなに忙しそうなのにどうやって仕事や生活と両立しているんでしょうね? 頭いい人は時間の使い方も無駄がないのかなぁ。僕には無理そうだし、そろそろブログの更新とか、他のこともしたい気がするのでプレイ時間を減らしつつはあるのですが、やっぱりどんどん置いて行かれる感じがちょっと寂しくもあったり。いい感じのバランスを見つけられるといいんだけどね。

最後にアストルティアでいちばんかわいいと評判(自分調べ)のゲーム内での姿を晒して報告を終えたいと思います。
僕がプレイヤーキャラとして選んだのはプクリポという動物っぽい見た目の種族なので、ドラクエといえば勇敢な勇者が主人公っていうイメージとかけ離れているかもしれないけど、これはこれでいいものですよ。なんたってかわいいし。

あと念のため書いておきますが、もしゲーム内で「こいつじゃね?」ってやつを見つけたとしてもいじめないでくださいね。

グランゼドーラ城  

ブーナー熱帯雨林 

チョッピ荒野

メギストリスの都 

ハロウィンイベント2013

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E3 2013特設サイト(4gamer.net)

先週の11日から13日まで開催された、家庭用ゲームの見本市「E3」。今年もネットで関連ニュース見ながら1人で盛り上がってました。今回は新ハードの発表が2つもあって、いろいろとすごかったです(以下、ネットでよく見るゲーム業界好きの戯言が最後まで続きますので要注意です)。

そんな新ハードのプレイステーション4とXbox Oneですが、まだベールに包まれている部分が多いはずの現時点で評価に明暗分かれているのが面白いです。さすが広報戦略が巧みなソニーと言ったらいいのか、勝手に自爆しすぎだろマイクロソフトと言ったらいいのかよく分かりませんが、確かにPS4のあのスペックで399ドルという価格には驚きました。

プラットフォームホルダー3社がE3を通して打ち出してきたものを眺めていると、それぞれが前世代の何を反省し、どこを目指しているのかが見えてきてちょっと面白いです。
 

ソニーはハードもソフトも完全に「ゲーマー」に絞った見せ方をしてきました。まずはゲーマーに興味を持ってもらえるような環境を用意して、そこを核にして徐々にライトな層へもユーザーを広げていくという方針です。これはPS3が取ったやり方と同じなんですが、あの時は高額な価格設定でのスタートになってしまったため、肝心のゲーマー層にすら思ったペースで普及させることができませんでした。今回はある程度価格を下げた状態でのスタートになるので、とりあえず核となる層へ一気に普及させることで「ゲームをやるならPS4」というイメージを既成事実化させようってことなんだと思います。
不安要素としては独占タイトルがやや少なく思えるのと、オンラインマルチプレイが有料化する点、そして上記の方針が携帯ゲーム機の「PlayStation Vita」のものと同一な点くらいでしょうか。Vitaも発売前は高性能かつ低価格だとしてゲーマーの間ではかなりの高評価だったにも関わらず、専用タイトルが揃わず現時点では存在感に欠ける展開になっています。というわけで今度はPS4ならではなソフトの充実にも期待したいところです。

マイクロソフトはゲームという面で見るとソニーと似た、というかほぼ同じ方向を向いています。だけど、ゲーム機と言うよりはテレビ・映画・音楽といったリビングルームでの娯楽を集約した未来的なマシン、つまりホームターミナル的な側面を強く打ち出してきました。今風な言葉で言うと「スマートテレビ」って言うんだと思うんですが、これがどうにもゲーマーには不評でしたね(当然といえば当然ですが)。
でも、この方針はマイクロソフトがゲーム業界に参入した当初から目指していたものなんですよね。「リビングルームの覇権」を握ることこそが最終目標ですもんね。ゲームで築いた土台を元に、本格的にそっちの方面へも攻めてきたのがXbox Oneということになります。
で、新たな娯楽装置なわけだから、マイクロソフト的にはこの際に旧態依然とした商習慣を見直していきたいわけですよ。音楽業界がCD→ダウンロードへとシフトしていったように、ゲームソフトもオンラインの時代だろうということでいろいろ”未来的”な方針を発表したんですがこれもやっぱりゲーマーには総じて不評で、結局この辺のことは後日撤回してしまうことになっちゃったのでした。
といった感じで発売前からなにやら雲行きの怪しいマイクロソフトですが、そうは言っても「勝つまでやめない」がスローガンの巨大企業のやることですから、今後どんな策を取ってくるか分かりません。Apple TVとかあの辺の機器すら過去の遺物にしてしまうほどの大成功を収めるのか、ZuneやSurfaceなどとともにマニアの間で密かに語られるハードになってしまうのか、今後の動向にも期待です。
個人的には次世代Kinectとか興味深いし、上手くいけば未来を感じることのできる他にはないシステムになると思うんですけどね…。ただ正直、マイクロソフトじゃなくてAppleあたりに同じコンセプトのハードを作ってもらった方がうまくいきそうな気がします。ご時世的に。

そして、既に先行してWii Uを発売して半年が経過した任天堂ですが、新ハードを大々的に発表した2社とは対照的にとことんマイペース。いつもの自社タイトルの新作をいくつかお披露目しただけで終わりました。
当初、任天堂はWiiのソフトラインナップがファミリー向けに偏りすぎていて、ゲーマーを満足することができなかった点を反省し、Wii Uではそっちへ向けてのテコ入れを行うような動きを見せてはいたんですが、結果としてスタートにつまづいてしまい、「二兎を追う者は一兎をも得ず」のことわざ通りの展開になっちゃっているのが現状です。
この状況を改めて仕切り直しするために任天堂が取った方針というのが、値下げとか、他社が製作する有力タイトルのWii Uへの誘致とか、そういったインパクト重視のものではなくて、「ある程度の販売規模が見込める自社タイトルを定期的に発売していく」というものでした。恐ろしく地味かつ地道な方針の上、任天堂ハードに任天堂製のタイトルが出ることなんて「当たり前」の話です。なので、何らかのサプライズを期待していた人達には肩すかし以外の何者でもなかったのですが、今の任天堂にはやっぱりこの「急がば回れ」とも言うべき方針が必要なんだと思いました。
晴れて3月にWii Uユーザーになった僕的にも正直今回の任天堂の発表には、物足りなさを感じたのは事実ですが、長い目で見た場合、「やっぱりそうだなぁ」という気がしてくるんですよね。少なくとも、ああいう場で「Call of Duty」とか「Grand Theft Auto」みたいなタイトルを嬉々として発表する任天堂なんて、見たくないのは確かだし。
ゲームがどんどんリアルになって任天堂の居場所はなくなるとか、ライトなユーザーはスマホで遊ぶので任天堂のゲームなんて買わなくなるとかいろいろ言われていますが、そういった声に対するポジティブな回答を出せるかどうかという意味でも任天堂にとってのこの1年は非常に重要です。ただ、時代に流されることなく自分が正しいと思った道を突き進んでいってほしいんです、任天堂には。
 

最後に、話の流れで途中に使おうと思っていたデータがあったんですが、せっかく用意したので掲載。プラットフォームホルダー3社が過去に発売した家庭用ゲーム機の世界累計販売台数のデータです。

■任天堂
ファミリーコンピュータ 6191万台
スーパーファミコン 4910万台
ニンテンドウ64 3293万台
ニンテンドーゲームキューブ 2174万台
Wii 9984万台
Wii U 345万台
2013年3月末時点

■ソニー・コンピュータエンタテインメント
プレイステーション 1億249万台(2005年4月末時点
プレイステーション2 1億5000万台(2011年1月末時点
プレイステーション3 8040万台(2013年3月末時点

■マイクロソフト
Xbox 2400万台(2006年5月公表
Xbox360 7720万台(2013年3月末時点

こうやって見ると、現行機(Wii/PS3/Xbox360のこと)ではWiiが最も普及したハードというのは疑いのない事実なんだけど、他の2つも約8000万台売っているわけで、それだけ売れたらもう大成功と言っても差し支えないクラスなんですよね。だってあのファミコンが6000万台なんだから…。

でも、Xbox360がファミコン以上の大成功を収めたハードと言われても、日本に住んでいる人からするとにわかに信じがたいわけで。まあ、国内では160万台しか売れていないのでしょーがないんですが、でもこの国内と海外の温度差みたいなものは次世代になっても埋まることなく続いていくんだろうなという気がします。

テレビの解像度がSD→HDになった現行機と違って次世代機なんて素人目には違いなんてほとんど分からないし、一部のゲームマニアが買うだけのハードになるのではという見方もあるけど、数字で見ていくと少なくとも海外では売れるんじゃないかなぁという感じがします。ただ、日本はどうなるんでしょうね? DS/PSPあたりから携帯機の方が強くなってますし。今のところマイクロソフトのハードが国内で売れるとは思えないのでソニーと任天堂に頑張ってもらわないとね。

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■ついにこの日がやって参りました!

ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オンライン

ドラゴンクエスト、3年ぶりとなる最新作の登場です。据え置き機向けは約8年ぶり、そしてシリーズ初のオンライン専用タイトルということで、一体どんな世界が繰り広げられるのか?? わくわくどきどきです。

ベータテストにも参加していたのである程度どんな感じかは分かっているつもりですが、肝心のシナリオはかなり断片的にしか触れることができなかったし、参加人数が何倍にもなるわけで、どんなことになるのか改めて楽しみです。

僕にとってドラゴンクエストは本当に大好きなシリーズなので、新たな1歩を踏み出す瞬間をこの目でしっかりと見届けたいと思います。

あと盛り上げついでに、昨年見に行った「ドラゴンクエスト展」で撮ったモンスターの写真でもUPしておきます。

ドラキー
▲ドラキーは「X」ではいちばん目にするモンスターになると思います。

おおきづち
▲おおきづち。ベータではブラウニーがいました。

スライムナイト
▲スライムナイト。2人に分かれてとことこ歩く姿が評判でした。

さまようよろい
▲さまようよろいはベータにはいなかったなー。

ゴーレム
▲ゴーレムさんにはお世話になりました。メタルスライムにもね。

スライム肉まん
▲これは会場に併設されたルイーダの酒場にて販売されていたスライム肉まんです。ファミリーマートで販売され話題を呼んだやつは青色でしたが、こちらはいたってシンプルな白です。

ドラゴンクエストXモンスターフィギュアコレクション
▲これは現在実施中のキャンペーンで、ペプシネックスを買うとドラゴンクエストのモンスターフィギュアがついてくるんですね。全16種類あるそうですが、かわいいどころを6種類集めたら満足したのでこのへんにしておきます。右下は「おむつっこり」、左下は「ホイップゴースト」。「X」で初登場となるモンスターです。

後ろに見える分厚い本は本日発売の攻略本(Vジャンプ編集部による大冒険ワールドガイドです→amazon)。さっきコンビニ行ったら売ってたので買ってきました。ストーリーのネタバレはしたくない派ので買ってもしょうがないかなとも思いましたが、スキルとかのデータをプレイ前に確認できると嬉しいかなと。このところ、何のスキルにポイントを振るか、ずっと悩んでるんですよね。ははは…。ソフトを手にするまでの間、本を見ながらあれこれ悩んでみようと思います。

わたぼうのはりぼて
▲あと阿佐ヶ谷では3日から7日まで七夕まつりが開催されるので、ドラクエやりつつはりぼて写真に収めつつの毎日がしばらく続きそうです。既に飾られているはりぼてもたくさんあって、その中にわたぼうを発見したので撮ってきました。

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■E3がはじまりました。今年は全体的に若干地味な感じはしたものの、細かく見ていくといろいろ気になる発表がありました。主要3社の発表のうち、敢えてハード関連の話題を中心に気になったところを挙げてみます。
その前にAV Watchの西田さんの記事にリンク。

MS、Xbox E3 Media Briefingで「Xbox Music」発表 ~Xbox SmartGlassで「なにも足さずマルチデバイス連携」~
SCEA E3 2012 Press Conference。新作ゲームアピール ~AR電子書籍「Wonderbook」をJ・K・ローリングと~
Wii Uで「テレビからの独立」。任天堂 E3会見 ~最初のデイスプレイに。ユーザーとの関係も変化?!~

マイクロソフトが発表した「Xbox SmartGlass」は既存のタブレット/スマートフォンとXbox360を繋げて2画面化するシステム。似たようなコンセプトのWii Uとは違い、映像データそのものを転送するのではなく、再生情報などの付加情報を無線LAN、もしくはクラウド経由で共有することで連携するようですね。Windows8、Windows Phoneに加えて、iOS、Androidにも対応していて、手持ちの機器があれば特別新しいハードを買わずに実現できるところが売りみたいです。注目されているスマートテレビ市場に新たな手を打ってきた感じでしょうか。
他に「Xbox Music」などの発表もあり、マイクロソフトはXboxのホームエンターテインメント・システムとしての立場をより強調してきた印象です。

一方、ソニー・コンピュータエンタテインメントは「cross platform feature」という、PlayStation3とPlayStation Vitaを連携する取り組みについての詳細を発表。VitaをPS3のコントローラがわりにする「Cross-Controller」はがっつりWii Uと競合しそうなコンセプトですね。対応ソフトがどのくらい発表されるのかが気になります。
スマートフォン向けプラットフォームの「PlayStation Suite」は「PlayStation Mobile」と改名。HTC製スマートフォンの対応が発表されたりと、徐々に土台ができつつあるようですが、ユーザー側からするとこのサービスならではのゲームっていうのがあまり見えてこないのが気になります。
そして、ある意味目玉だったのが「Wonderbook」。PlayStation MoveのAR技術によって”遊べる本”を実現したシステムです。第1弾ソフト「BOOK of SPELLS」はJ.K.ローリングが「ハリー・ポッター」の世界をベースに書き下ろした作品とのことで、Move自体の存在感がないに等しい日本はともかく、海外ではなかなか注目されるタイトルになるんじゃないでしょうか。

そして新ハード「Wii U」を擁する任天堂ですが、全体的な感想としては妄想が外れたのはいいとして、例えば液晶の解像度だったり、Wii/Wii UのゲームをGame Padだけで遊ぶことが可能なのか? といった当然発表されるであろうと思われていた細かい仕様については依然として隠されたままだったので、若干やきもきしてしまいました。NFC機能についても詳細は伏せられたままでしたし。これはおそらく、一気に情報を公開するよりも、少しずつ公開していった方が発売まで注目を引きつけることができるという作戦なんでしょうね。
そんな中びっくりだったのが「Miiverse」というSNSシステムを発表したこと。まさか任天堂が自前のSNSを作るなんて、まったく予想だにしていませんでした。単なるSNSというわけじゃなく、ゲーム内にも密接に関係しているところが面白そうです。スマートフォンやPCなどの端末とも連携してTwitterのタイムラインのような表示にもできるようでしたが、たぶん特定のフレンドと密な交流をするよりも、不特定多数とゆるく繋がる感じがキモになってくるんでしょうね。そういう意味ではニコニコ動画のコメント機能に近いのかもと思ったり。

こんな感じで各社の発表を見ていると、もう完全に閉鎖的なプラットフォームのままでいるという時代じゃないんだな~、という印象を受けました。各社それぞれにプラットフォームの独立性を守りつつ、一方どういう部分でスマートフォンなどの外部端末と連携していくのかといった模索が見えてきて面白いです。
 

【E3 2012】世界的人気のパズル最新作!『Scribblenauts Unlimited』(gpara.com)

あとソフト関連ではスクリブルノーツの新作「Scribblenauts Unlimited」がWii U/3DS/PC向けに発表されたのがびっくりでした。てっきりスマートフォン向けにシフトしていくんだと思っていたので…。今作ではマックスウェル君のパーソナルな部分にもスポットが当たるらしいので楽しみです。日本でも発売されるかな?

マックスウェル君のアクションフィギュア
▲これはマックスウェル君のアクションフィギュアです。だいぶ前に買いました。

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Xbox360にも本体を買ってでも遊んでみたいと思わせてくれる作品が現れました。Xbox Liveアーケードで配信がはじまった「FEZ」というタイトルです。

[Xbox360]FEZ(フェズ)
日本マイクロソフト 2012.4.13発売 800マイクロソフトポイント

ドット絵で描かれた世界を舞台にしたアクションパズルゲームなんですが、一見2Dっぽい見た目なのにマップが3Dで構成されていて、視点をくるくると変更することができるようになっています。それなのに足場などは平面的に見たままで判定されるため、3D空間上は全然離れた場所に足場があっても、ある視点から見るとくっついて見える場合、ゲーム上でも地続きで歩いて行くことができるんですね。
そうやって視点変更を駆使して新たなルートを発見しながら散らばったキューブを集めるのがゲームの目的です。

ただこんな文章だけでは誰にも理解してもらえないと思うので公式トレイラーを2つほど貼り付けておきます。ぺたぺたっと。


FEZ LAUNCH TRAILER from POLYTRON on Vimeo.


FEZ LONG TRAILER from POLYTRON on Vimeo.

この、視点を操作してだまし絵的に道を作っていくというシステムに関してはかつてPSPで発売された「無限回廊」という作品で使われていたのとよく似たギミックなんですが、そこにドット絵で描かれた特徴的なビジュアルを組み合わせることで、今までにないような世界観が表現されていて、見事だなぁと感動しました。

そして特徴といえばゴメズという名前の主人公キャラ。海外のゲームとは思えないような日本的かわいさが溢れる見た目になっていて、ゲームのなんとも言えない雰囲気を作るのに一役買っています。動きも細かく作られているのがよいです。このキャラクターデザインは日本のインディーズゲーム「洞窟物語」あたりの影響なんでしょうかね~。

ところでこのゲームの作者の方、少し前に開かれたゲームのイベントで「最近の日本のゲームはどう?」と聞かれて「クズ(Suck)」とコメントし、国内外で物議を醸しちゃったそうですね。この件は既にいろんな人がその発言の真意について解説しているので今更蒸し返さなくてもいいんですが、やっぱり日本のゲームに対して特別の感情がなければこういう発言はしなかったと思うんですよね。本当に何にもなければ「興味ない」って答えると思うので。

本来なら実際に作品が日本でも広く遊ばれるようになれば、妙な断絶も自然と埋まっていくんだと思うんですが、日本ではヘビーユーザーにしか普及していないXbox360専用ということでそれも叶わなそうなのが少し残念です。

なぜこういった作品が、PS3やWiiでも3DSやVitaでもなく(更に言えばiOSやAndroidでもなく)、Xbox Liveアーケードで発売されるのかという点については、任天堂やソニー・コンピュータエンタテインメントといった日本のプラットフォームホルダーにもちゃんと考えてみてほしいと思うのでした。

Polytron Corporation…カナダにある開発元のサイト。ちなみにカバーアートは同じくカナダの漫画家、ブライアン・リー・オマリーによるもの。日本でも「スコット・ピルグリム」という作品の作者として知られています。