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[本]Pollyanna(ポリアンナ)

ゲームソフト、『MOTHER』シリーズをテーマにしたトリビュートコミック作品が発売されました。


[本]Pollyanna(ポリアンナ)/ほぼ日Pollyanna編集部・編(amazon)
ほぼ日 2020.6.25発売 2400円+税
ISBN:978-4-86501-449-5

『MOTHER』は任天堂が発売したRPGシリーズで、コピーライターの糸井重里さんがゲームデザインを手掛けたことでも知られています。1989年に発売された第1作にはじまり、1994年発売の『MOTHER2 ギーグの逆襲』、最終作を謳った2006年発売の『MOTHER3』まで、計3本発売されています。

今回発売された書籍は、"公式トリビュートコミック"と銘打ち、糸井さんが主宰する「ほぼ日」が企画したものです。呼びかけに集まったMOTHERが好きな漫画家・作家さんたち35人による作品が収録されています。

ほぼ日では年末にMOTHER全3作に登場するすべてのことばを収録した書籍を発売する予定で、それに合わせて「HOBONICHI MOTHER PROJECT」というプロジェクトを発足させました。今回の書籍もその一環として発売されたものです。

僕にとって『MOTHER』シリーズは全作同じくらい大好きだし、思い入れも強い方だと思うのですが、このプロジェクトのことを知ったときには「今更MOTHERか……」と思ってしまったんですよね。だって、『3』が発売されて14年も経ってますし。ゲームのリリースに関するお知らせだったらテンションも高くなると思うんですが(例えばそれが僕には直接関係がない、海外版『3』の発売とかでも)、本かぁーっていう。

まあそうは言っても買うけどさ……という、若干のあまのじゃくな気持ちを抱えながら読み始めたのですが、

「むちゃくちゃ面白い!!」

と思いながら一気に読んでしまいました。漫画の内容は、ゲームの印象的なシーンから想起されたシリアスな内容のものから、ギャグタッチなもの、ゲームを遊ぶ子供時代の作者を描いたコミックエッセイまで様々なものがあるんですが、そこを掘り下げるか! みたいな内容の作品が多くて、「そうそう、MOTHERのこういうところが好きだった!」と、何度も共感してしまいました。

中でもよかったのが阿部共実さんの作品。悪役キャラクターのポーキーを主軸に描かれていたんですが、「これはすごいわぁ……」とため息が。

他にも、吉田戦車さんは30年経っても献立ネタなのかとか、福地翼さんの戦闘が省略された際に実際に起こっていることを描いた作品とかがツボでした。

これだけ多様な作品があれば、中には「この人全然MOTHERのこと分かってないじゃん」みたいな、めんどくさいファンにありがちな上から目線の感想を抱いてしまうこともありそうですが、全然そうならなかったのも素晴らしいなと。逆に遊んだ人の数だけその人にとってのMOTHERがあることに嬉しくなってしまいました。

この本は、僕にとって『MOTHER』は特別な作品だったんだと再確認させてくれました。そして、これからもずっとMOTHERのファンでいたいと思わせてくれたのでした。ずっと語ることができる作品って本当にいいですね。

[本]Pollyanna ポリアンナ(ほぼ日の詳細ページ)
HOBONICHI MOTHER PROJECT…現在、渋谷PARCOにある「ほぼ日曜日」ではPollyanna発売を記念して「ア・メリカさんの描いたMOTHERの絵。」という展覧会が開催中です。7/12まで。

MOTHERシリーズ フィギュアコレクション(2010.7.22)

ピーター・ドイグ展に行ってきた

先日Twitterでも報告しましたが、現在東京国立近代美術館で開催されている「ピーター・ドイグ展」に行ってきました。

ピーター・ドイグはイギリス人の現代画家です。正直に言うと僕は最近まで全く知らなかったのですが、テレビで『ガストホーフ・ツァ・ムルデンタールシュペレ』という作品が紹介されているのを見て、実物を見てみたくなったんですね。ところが、行こうと思っていた矢先に休止になっちゃって、今月無事に再開されたのでようやく見に行けたのでした。

会場は撮影OKでSNS等にアップロードもOKとのことだったので、ブログでもいくつか写真を添えて紹介してみます(クリックすると高解像度画像になります)。写真では分かりづらいですがどの作品もかなりの大きさがあります。

『ブロッター』
『ブロッター』という作品。氷の張った湖とその背景が層のように見え、独特の空間の広がりを感じます。

『ブロッター』のアップ
中央の人物のアップです。白い絵の具の塊が点在しています。

『のまれる』
『のまれる』という作品です。2015年に2600万ドル(約30億円)で落札されたんだとか。ほへー。

『ロードハウス』
『ロードハウス』という作品です。この絵が今回の展示ではいちばん好きでした。見た瞬間、「なんじゃこりゃー」って思いましたもん。人の生活が垣間見える家が描かれた中央の層の上に、重く広がる青い層は何を意味しているんでしょうか。「天地創造」の地裏の世界を思い出してしまいました(あ、ゲームの話です……)。

『ロードハウス』のアップ
中央の家をアップで。ディテールがすごいなー。

『ガストホーフ・ツァ・ムルデンタールシュペレ』
そしてこれが『ガストホーフ・ツァ・ムルデンタールシュペレ』です。メインビジュアルにもなっている幻想的な作品です。タイル貼りのダム湖に佇む怪しげな2人に目が行きがちですが、左右に配された樹木の描写もすごいです。

『夜のスタジオ(スタジオフィルムとラケット・クラブ)』の一部分
『夜のスタジオ(スタジオフィルムとラケット・クラブ)』という作品を下から。近年の作品は初期作品に比べると薄塗りになっています。

現代のアートシーンで活躍されている方の作品というと、文脈を理解しないで見てもさっぱり分からない一見さんお断りなイメージがありましたが、ピーター・ドイグの作品は僕みたいな人がいきなり見に行っても十分楽しく鑑賞できたのがすごいなと思いました。とは言え、『のまれる』なんかは何がすごいのか全然分からなかったりもするんですけどね。

幻想的でありながら、そこに描かれているのはファンタジーではなく、地に足が付いているようにも思えます。こういう世界の描き方もあるんだなぁと思いました。

ピーター・ドイグ展は会期を延長し、10/11まで開催中です。

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