ピーター・ドイグ展に行ってきた
先日Twitterでも報告しましたが、現在東京国立近代美術館で開催されている「ピーター・ドイグ展」に行ってきました。
ピーター・ドイグはイギリス人の現代画家です。正直に言うと僕は最近まで全く知らなかったのですが、テレビで『ガストホーフ・ツァ・ムルデンタールシュペレ』という作品が紹介されているのを見て、実物を見てみたくなったんですね。ところが、行こうと思っていた矢先に休止になっちゃって、今月無事に再開されたのでようやく見に行けたのでした。
会場は撮影OKでSNS等にアップロードもOKとのことだったので、ブログでもいくつか写真を添えて紹介してみます(クリックすると高解像度画像になります)。写真では分かりづらいですがどの作品もかなりの大きさがあります。
『ブロッター』という作品。氷の張った湖とその背景が層のように見え、独特の空間の広がりを感じます。
『のまれる』という作品です。2015年に2600万ドル(約30億円)で落札されたんだとか。ほへー。
『ロードハウス』という作品です。この絵が今回の展示ではいちばん好きでした。見た瞬間、「なんじゃこりゃー」って思いましたもん。人の生活が垣間見える家が描かれた中央の層の上に、重く広がる青い層は何を意味しているんでしょうか。「天地創造」の地裏の世界を思い出してしまいました(あ、ゲームの話です……)。
そしてこれが『ガストホーフ・ツァ・ムルデンタールシュペレ』です。メインビジュアルにもなっている幻想的な作品です。タイル貼りのダム湖に佇む怪しげな2人に目が行きがちですが、左右に配された樹木の描写もすごいです。
『夜のスタジオ(スタジオフィルムとラケット・クラブ)』という作品を下から。近年の作品は初期作品に比べると薄塗りになっています。
現代のアートシーンで活躍されている方の作品というと、文脈を理解しないで見てもさっぱり分からない一見さんお断りなイメージがありましたが、ピーター・ドイグの作品は僕みたいな人がいきなり見に行っても十分楽しく鑑賞できたのがすごいなと思いました。とは言え、『のまれる』なんかは何がすごいのか全然分からなかったりもするんですけどね。
幻想的でありながら、そこに描かれているのはファンタジーではなく、地に足が付いているようにも思えます。こういう世界の描き方もあるんだなぁと思いました。
ピーター・ドイグ展は会期を延長し、10/11まで開催中です。
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