MEMOMOVIE

■先日、「屋根裏のポムネンカ」というチェコの人形アニメーション映画を見に行ってきました。場所は久々の渋谷ユーロスペース。ここに来るのはマクダルの映画を見て以来かな。

チェコの人形アニメーションと聞くと、昔ながらの手法だけで作られた牧歌的な作品なのかなというイメージがありましたが、時折画面に2Dの線画アニメーションがかぶせられたり、実写の人間が登場したり、かなり自由な作りでびっくりしました。どういう発想をしたらこんな場面が撮れるのか、その過程がまったく想像できないようなシーンの連続ですよ。
それに加えて、東欧の空気感みたいなものが全編に渡って色濃く漂っていて、屋根裏に捨て置かれたがらくた達が繰り広げるおはなしなんですが、なんだか自分もその場所に立って見ているような、ほこりっぽくて乾いた臭いがスクリーンを越えて立ち込めてきそうな、そんな気分になりました。

物語は非常にシンプルで、ただストーリーを追っていくだけだと退屈に感じるレベルなんですが、背景やキャラクターに使われる素材の面白さ、動きの面白さが目を奪われるので全然飽きませんでした。特に粘土の体に鉛筆の鼻が特徴のシュブルトの動きが見ていて楽しかったです。

あと、途中から出てくる悪役キャラクターたちがかなりグロテスクな造形をしていて、ちょっと悪夢的なんですよね。今の日本の作品なんかだと悪役にももうちょっと愛嬌を持たせたり、背景を持たせて多面的に描いたりすると思うんだけど、そう言うのが一切なく純粋な悪として描かれていたのが逆に新鮮でした。小っちゃい子供連れのお客さんもいたけど、トラウマになったんじゃないかなー。でも、子供向けと言うだけで”さるもかにも仲良くなっておしまい”みたいな配慮の多すぎる作品が溢れている中、やっぱりこういうタイプの作品もないとダメだよねと思いましたです。

屋根裏のポムネンカ(キュリー)

MEMOMOVIE,ピクサー

■前から見に行こうかどうしようか考え中だった映画「WALL・E/ウォーリー」を見に行ったのですが、期待以上に素晴らしい作品でした。

ピクサー作品を映画館で見るのは「ファインディング・ニモ」以来5年ぶりなのですが、だからなのか、CGの表現レベルには改めて驚かされました。半端ないですね。台詞らしい台詞がほとんどないロボットを主人公にするっていうのもかなりのチャレンジだと思うのですが、逆にプラトニックな世界が構築されていて見事と言うしかありませんでした。

あと、同時上映されていた短編作品「Presto」も非常に楽しい作品でした。マジシャンとうさぎのドタバタコメディなのですが、うさぎがいちいちかわいすぎます。(YouTubeでちょっとだけ見られます)

前作の「レミーのおいしいレストラン」はそんなにはまらなかったんですが、「ウォーリー」を見て、ピクサーはやっぱりすごい!すごすぎる! と改めて思い知ったのでした。

TOPICSMOVIE

11/1から公開予定の映画、「ハンサム★スーツ」。ドランクドラゴンの塚地武雅扮する主人公がスーツを着るとハンサムに変身! という映画らしいんですが、そのスーツがどこかで見たようなキャラクターっぽいデザインになっていて、いろいろ活動中のようです。

最近の日本の実写映画って今回みたいに、作中にマスコット的なキャラクターを登場させるパターンがありますよね。どうせ劇場限定のノベルティグッズかなんかをかわいく作って、財布の紐が緩めの女子相手に売り捌きたいために、どっかの商魂逞しい人が考えたシステムなんだろうと思っていつも醒めた目で見てしまうのですが、最近このサイトでは鈴木おさむ(この映画の脚本を担当)のことをよく書いていたので、今回はせっかくなので取り上げてみました。

ハンサム★スーツ(公式サイト)…ブログパーツが公開されています。
ハンサム★スーツ オフィシャルチャンネル(Yahoo!動画)…ハンサム・スーツ君が登場する動画がいくつか公開されています。
ふんわりニュービーズ×ハンサム★スーツ…鈴木おさむ夫妻がCM出演している洗剤とのコラボサイト。CMにはハンサム・スーツ君が一瞬登場しているバージョンもあるんですね。