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赤羽に思いを馳せて

先日ついに発売された清野とおるさんの『ウヒョッ! 東京都北区赤羽』の6巻を読みました。

清野とおるさんのことはかなり前から知ってはいたんだけど(2ちゃんねるでおなじみ、鬼女のアスキーアートでも有名でしたし)、漫画を読んだのはけっこう最近で、『赤羽』がブレイクしたずっと後、ドラマ化もされた後だったと思います。そういえば読もうと思っていたのに読んでなかったと思い立ち、Kindleで買って一気に読んではまったんですよね。

最終巻となる6巻はいつも以上の面白さに加えて、寂しい気持ちが残る作品になっていました。特筆すべきはやっぱりペイティさんの回でしょう。最後にあんな感じのやりとりがあったんですね…。でも清野さんはペイティさんに嫌われたのではなくて、ペイティさんの中での何かがあったんだと思います。きっと。

飲み屋とか、人とか、街のあれこれとか、僕にはまったく縁のない、知らない世界を垣間見せてくれる貴重な作品でした。

東京に来て以来ずっと杉並区民の僕としては、赤羽という街自体もほとんど縁のないところなのですが、それでも思い返すとほんのちょっとだけ思い出がありました。

1つ目は赤羽駅前のダイエーの中にかつて存在したドムドムバーガーを食べに行った話。このサイトが謎のハンバーガー食べ歩きブログと化していた時代に書いたレポートの中で、はじめて赤羽に降り立った感想として、"なかなかいい町"と評していました。
ちなみにこのドムドムバーガーがあったダイエーのフードコートは、漫画の中でも赤羽を象徴するスポットとして描かれてたんですよね。赤羽オールスターズが出没するディープな場所だったんだと後で知り戦慄したのでした。

2つ目は北区立赤羽西図書館に行った時の思い出。このサイトが謎の図書館探訪ブログと化していた時に行った図書館のうちの1つでしたが、その時のレポートによると"JR赤羽駅から歩いて行ったんですが、道中、団地しかないわ、遠いわで涙目になりました"とあります。
漫画の中でも赤羽西界隈の住宅が密集している描写がよくありましたが、それを見る度にこの時見た風景を思い出すのです。

あと3つ目の思い出は赤羽ではなくて亀戸での話なのですが、2011年に放送されていた「シロウト名鑑」という宮藤官九郎さんがやっていたテレビ番組があって、その番組が開催した「シロウトフェスティバル」というイベントを見に行ったことがあるんですよね。当時、宮藤さんがこの漫画にはまっていたらしく、イベントでは、番組でもフィーチャーされていた路上シンガーの斉藤竜明さんや、漫画にも度々登場していた赤い老人といった赤羽スターが出演していたんですよね。赤い老人の「Body&Soul」を生で聴いたんですよ! 今だったら感動でむせび泣く自信があるんですが、当時の僕はまだ漫画を読んでいなかったので、「面白いなー、ははは」くらいの感想でした。くやしい!

赤羽のことを書いていたら、久しぶりに行ってみたくなりました。漫画を読んだ後だとまた違った街に映るんでしょうか。

そせじ

■僕が住んでいる杉並区の阿佐ヶ谷という町では明日6日から七夕まつりが開催されるということで、商店街には恒例のはりぼてがもうたくさん飾られています。

ジバニャン
▲今年の注目はやっぱりこのキャラ? まだ制作中だけどなかなかのクオリティになりそうな予感。
 

■漫画家の山野一さんがKindle向けに新作漫画を描き下ろしたというので購入。買ったはいいけどやや持てあまし気味のiPad Airに入れて読みました。

そせじ1 山野一

タイトルの「そせじ」は双生児の意味で、山野さんと奥さん、そして双子の愛娘、ミミ子とハナ子との生活を綴った子育てコミックエッセイです。

でも、驚きですよね。鬼畜系漫画家としてその名を馳せた山野一がこんな可愛らしい絵柄で育児漫画ですってよ。以前、群馬の大学(後にのりピーが入学して話題になった今は亡きあの学校)で漫画の描き方を教える講師の仕事を始めたと知ったときも驚きましたが、今や再婚して双子のパパだもんね。時の流れにびっくりですよ。

中身はきちんと単行本1冊分のボリュームがあって、双子に嘘ばっかり教える山野さんと信じたり信じなかったりする2人との賑やかエピソードが綴られています。後半では奥さんが子供の頃のエピソードも描かれているんですが、なかなかのすごい話で、やっぱり只者じゃないんだなぁと思った次第です。

絵も綺麗で読みやすいし、ギャグ漫画としてもキレがあるし、どこかの雑誌に連載できると思うんだけどなぁ。

銀河パトロール ジャコ/鳥山明

漫画家の鳥山明さんが昨年「週刊少年ジャンプ」誌上で連載していた作品が単行本になりました。鳥山さんがジャンプで連載作品を描いたのは13年前の「SAND LAND」以来というから驚きです。もうそんなにたっていたんですね~。

銀河パトロール ジャコ
銀河パトロール ジャコ/鳥山明(amazon)
集英社 2014.4.4発売 440円+税
ISBN:978-4-08-870892-8

銀河パトロール ジャコ 特装版
銀河パトロール ジャコ 特装版/鳥山明(amazon)
集英社 2014.4.4発売 907円+税
ISBN:978-4-08-908204-1

ご覧のとおり、通常版と特装版の2形態での販売になっていて、特装版には特典として「飛び出す!ARポストカード」「’ジャコ’ラバーキーホルダー」「スーパーエリートバッジ」の3アイテムが封入されています。それだけ聞くと、そんなのいらないから通常版でいいやとなりがちですが、実は通常版と特装版では本のサイズも違うんですよ! 通常版は一般的な少年漫画の単行本と同じ新書判だけど、特装版は二回りくらい大きいA5判になっています。となると買うなら特装版一択でしょう! 鳥山さんの絵を大きい判で読める贅沢は何物にも代えがたいです。

「ドラゴンボール」以降、「COWA!」「カジカ」「SAND LAND」と、単行本1巻で収まる短期集中連載を散発的に発表してきた鳥山さんですが、今作もその流れを組む作品になっています。銀河の平和を守るため、宇宙からはるばる地球までやって来たちょっと変わったキャラクター、ジャコ。そして人里離れた孤島で特殊な研究に没頭する老いた科学者の大盛という、鳥山作品以外ではまずあり得ない組み合わせの主人公2人が出会うことで物語が始まります。

銀河パトロール隊という組織に属しているというジャコは、地球が悪い宇宙人に狙われているということで送り込まれてきたわけなんですが、どうも人類の危機を救うという強い意志があるわけではないようなんですね。なので地球人は救うに値しないとして、宇宙人が来る前に自分で絶滅させてしまおうなんてコワいことを言い出したりもします。こういう地球人と宇宙人の価値観の違いをさらっとコミカルに描いているところが面白いです。
他にもジャコには独特の美的感覚にこだわりがあって、それを老科学者の大盛が突っ込んだり、突っ込み放棄したりしながらおはなしが進んでいきます。

少ないながらも脇役キャラクターも登場するのですが、中でもスーツ姿のヒール役、固茹玉吾郎はなかなかいい味出してました(ドラクエ10にもこういうキャラほしいってちょっと思ってしまいました)。もうちょっと活躍の場面があればよかったけどページ的に考えたら無理かぁ。

あと「ネコマジン」シリーズの一部作品もそうだったけど、世界観を「ドラゴンボール」と共通にしているんですね。なのでところどころにドラゴンボールでよく見た固有名詞が出てきたりするところも楽しいです(東の都とか)。
更に単行本描き下ろしのおまけとして「DRAGON BALL-(マイナス) 放たれた運命の子供」という16ページの作品が掲載されています。これはドラゴンボールの主人公、悟空がどういう経緯で地球へとやってくることになるのかを描いたもので、悟空の父バーダックはもちろん、母親も初めて漫画に登場しています。今になってこういう漫画を描いてしまうあたりに、鳥山さんの「ドラゴンボール」という作品に対する強い思い入れを感じました。ジャコ本編終盤に明かされる、あっと驚く展開とともに注目です。

鳥山さんは週刊連載はもういいなんで言ってたらしいですが、そんなこと言わずに、気が向いたらでいいのでまた描いてほしいです。こんなにわくわく感の詰まった絵を描けるのは鳥山さんだけだと思うので。
 

鳥山明「銀河パトロール ジャコ」、桂正和との共作と同発(コミックナタリー 2014.4.3)
鳥山明の最新作「銀河パトロール ジャコ」が4月4日発売 悟空の母親が初登場(アニメ!アニメ! )
鳥山明先生13年ぶりの「週刊少年ジャンプ」連載作品が遂にコミックス化!!通常版と特装版の2バージョンで登場!!(出版社の特設ページ)…ジャコの発売とともに一部の過去作品が鳥山さん描き下ろしコメント入りの新規帯付きで重版。その帯が掲載されています。近作の中では「SAND LAND」の人気がいちばん高いみたいですが、僕は「COWA!」が大好きなんですよね~。あの世界観いい! 帯によると鳥山さんもいちばん好きなんだって!

鳥山明初の絵本「てんしのトッチオ」発売(2003.1.23)

[本]ディズニーアニメコミック エピックミッキー ~ミッキーマウスと魔法の筆~

以前、ヘッドラインでちょこっと紹介しましたが、読んでみたら面白かったので改めて取り上げてみます。

ディズニーアニメコミック エピックミッキー ~ミッキーマウスと魔法の筆~
[本]ディズニーアニメコミック エピックミッキー ~ミッキーマウスと魔法の筆~/ピーター・デヴィッド・編、太田有香・訳(amazon)

ソフトバンククリエイティブ 2011.8.24発売 1575円
ISBN:978-4-7973-6665-5

この本は、今年の夏にゲームソフトとして発売された「エピックミッキー ~ミッキーマウスと魔法の筆~」という作品をコミカライズしたものです。中身はオールカラーでアメコミ特有のコントラストの強い作風にになっています。そして一応、元作品もリンク。

ディズニー エピックミッキー ~ミッキーマウスと魔法の筆~
[Wii]ディズニー エピックミッキー ~ミッキーマウスと魔法の筆~(amazon)

任天堂 2011.8.4発売 5800円

ディズニーはよく、映画作品を元にした絵本やコミック、小説などを幅広く発売していますが、それらは基本的に子供向けにアレンジしたものだったりします。なのでオリジナルゲームをコミカライズしたこの作品もそういう類のものなのかなと思っていたんですが、ところがどっこい、なかなか読み応えのある内容に仕上がっていました。

ただ、僕はゲームの方はやっていないので、ゲームをやった人からするとやっぱり「これ読むんだったらゲームやった方がいいよ」と思われるのかもしれません(実際、かなり内容を端折っている風ではあったので)。なのでここに書くことは元のゲームをやっていない人の反応として受け取って頂ければと思います。

この作品はタイトルのとおりミッキーマウスを主人公にした物語なんですが、注目すべきポイントがあって、「しあわせウサギのオズワルド」とミッキーが初共演を果たした記念すべき作品でもあるんですね。ディズニー好きの方ならご存知だと思いますが、オズワルドはウォルト・ディズニーがミッキーよりも前に制作したアニメーションだったものの、いろいろ揉めて、アニメーションに関する一切の権利を手放すことになってしまったという不遇の作品です(その不幸をバネに生みだしたのがミッキーというわけです)。それから約80年後の2006年にウォルト・ディズニー・カンパニーがオズワルドの権利を取り戻し、晴れてミッキーとオズワルドの共演が実現したのでした。

ただ単にミッキーとオズワルドの共演と聞くと、2人が手を取り合って冒険する物語を想像するかもしれません。楽しく活躍するミッキーとオズワルド。でも、それは2人の境遇を振り返ると不可能なシチュエーションなのでした。

「世界で最初に人気者になり、そして世界で最初に忘れられたアニメキャラクター」

オズワルドにはいつものディズニー作品ではあり得ないような”役割”が与えられていたのでした。

オズワルドは「ウェイスト・ランド」という街に住んでいるんですが、この街にもすごいストーリーがあって、どうもディズニーランドと対になった場所になっているようなんですね。魔法のようにゴミ1つない場所(=ディズニーランド)のゴミは本当に魔法によって消されていて、その消えたゴミが行く先がウェイスト・ランドだと言うのです。
オズワルドはこの場所に最初にやってきた住人で、あとからやってきたキャラクター達とともに使えるゴミを集め、家を建て、街を作り、暮らし始めたというわけです。

そしてオズワルドはミッキーマウスに対して特別な感情を抱いていました。それは文字通り積年の思いと言ってもいいかもしれません。本当はミッキーがいる場所に自分がいたはずなのに! オズワルドにはミッキーのことを自分からファンも仲間も何もかもを奪っていった存在だと映っていたのでした(そしてそれはある意味事実なのかもしれません)。それが今では誰からも忘れられ、こんな日の当たらない場所で暮らしているんです。しかも名前が「しあわせウサギ」って。これほどまでに皮肉な運命を背負ったキャラクターが他にいるでしょうか。

でもそんなオズワルドも、同じく世間から忘れられこの場所にやってきたキャラクターたちと穏やかに暮らしていたのでした。ところがあるちょっとしたことが原因で、ウェイスト・ランドの秩序は大きく崩れてしまうのでした。

その原因はミッキーマウスにありました。しかもそれはミッキーにとってはちょっとした楽しいいたずらだったのでした。秩序を元に戻すためウェイスト・ランドにやってきたミッキーはついに、オズワルドと対面を果たします。

…ここまでやたら長く説明してしまいましたが、何が言いたかったかというとこの場面なんです。この2人が対峙する場面、ディズニーの歴史に刻むべき名シーンでしょうこれは。本当に泣きそうになりましたよ。オズワルドが何故今復活し、2人は出会わなければならなかったのか。この作品の何もかもがこの場面に照準を合わせて作り込まれているんですね。

そして最後まで読めば、絶対オズワルドのことが大好きになっているはずです。これ、オズワルドを再びディズニーに迎えるにあたって、最高の脚本ですよ。今回僕はコミックとして読みましたが、ゲームソフト向けにこういった脚本を用意するとはディズニーもすごいことをやるなぁと思いました。劇場アニメーションとして見たいくらいです。

ゲームの方も前から気になってはいたものの、3Dアクションアドベンチャーというジャンル自体がよほど完成度が高くないとストレスの溜まりやすいジャンルだし、他にもやりたい作品があるのでスルーしちゃっていたのですが、また一段落したらぜひやってみたいと思いました。オズワルド、もっと活躍の場所が増えるといいなぁ。

[本]ディズニーアニメコミック エピックミッキー ~ミッキーマウスと魔法の筆~(出版社の紹介ページ)
エピックミッキー ~ミッキーマウスと魔法の筆~(任天堂公式サイト)
[本]The Art of Disney Epic Mickey(amazon)…洋書ですが、アートブックも発売されるようです。
ディズニー エピックミッキー コミック(App Store)…エピックミッキーのコミックアプリがiTunesでも配信されています。未確認ですが、アプリ内で販売されているグラフィック・ノベルというのが今回紹介した書籍と同じもののようです。

[DVD]オズワルド・ザ・ラッキー・ラビット 限定保存版(amazon)…2008年に初DVD化されたパッケージの再販版が12/21発売予定。前のもまだ在庫あるようです。
『エピックミッキー』の続編、ディズニーが計画・・・仮称なども明らかに(iNSIDE 2011.8.28)…エピックミッキーには続編制作の話もすでに出ています。

[本]ディズニーアニメコミック カーズ2/アレサンドロ・フェラーリ・編、太田有香・訳(amazon)…これはソフトバンククリエイティブから出ている映画「カーズ2」のコミカライズ。ちらっと見ただけですがこちらは子供向けっぽい内容のようでした。

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