MEMO

今年ももう半分終わってしまいました。
6月は毎年楽しみにしている文化庁メディア芸術祭をがっつり見に行きましたし(6回も行きました)、E3もありましたし、WWDCで発表されたAppleの新情報も気になりましたし、湯浅政明監督の最新作『きみと、波にのれたら』を見に行ったりと盛りだくさんな日々を過ごしました(メディア芸術祭については後で絶対ちゃんとまとめます)。

そんな中もうひとつあったのが、藤澤仁さんのトークイベントに参加してきたんですよね。藤澤仁さんのことを簡単に説明すると、ゲーム会社のスクウェア・エニックスで「ドラゴンクエスト」という作品のディレクターを務めていた方です。もう少し詳しく書くと「7」と「8」ではシナリオスタッフとして、「9」と「10(バージョン1)」ではディレクターとして全体の統括をされていました。

僕は昔から「ドラゴンクエスト」シリーズのファンでしたが、藤澤さんのことをはっきりと認識したのは「10」からでした。「10」はシリーズ初のオンラインゲームとしてリリースされたため、プレイヤーとしても戸惑う場面が多かったのですが、何かあるたび藤澤さんはユーザーに対して包み隠さず、ただただ誠実で熱のこもった文章で伝える、ということをしてくれたのでした。

折に触れて公開されるそんな文章に触れるたび、僕はすっかり藤澤さんのファンになっていたのでした。

その後、藤澤さんは「ドラゴンクエスト」のプロジェクトから自ら離れるという選択をすることになるのですが、それも藤澤さんらしいと言うか、見方によってはすごく不器用にも見えるんですよね。あのままずっと会社に残っていれば、いずれはドラゴンクエストの生みの親である堀井雄二さんの後継としてシリーズを統括する立場になることができる人だったのに、それを捨てたわけですから。

そこまでして藤澤さんがやりたかったこととは何だったのか。藤澤さんのnoteに近況がまとめられていますが、その答えはこれからの活動で見せてくれるのでしょう。

ちなみにイベントで頂いたサインには「ドラゴンクエスト10」で使用しているキャラクター名を入れてもらいました。すごく嬉しかったです。

夏の呼吸
▲今回のイベントは藤澤さんが20代の頃に執筆した作品をまとめた書籍『夏の呼吸』の発売を記念して開催されたものでした。