MEMO

■年々元気になっていく不思議なおじいちゃんだったやなせたかしさんがお亡くなりになりました。94歳、大往生です。だけど、やっぱり悲しいです。

やなせたかしさん :アンパンマンの生みの親、94歳で死去

やなせさんにまつわるエピソードをいろいろ思い浮かべるんですが、面白い話が多いので、気がつくと笑ってしまったり。死んだのに、悲しいのに笑わせてくれるやなせさん、すごいです。

個人的に好きなエピソードといえば、新宿が好きでずっと住んでいたという話。年をとると新宿のような賑やかな繁華街って避けそうに思うんだけど、ネオンがきらきら光って綺麗なので好きだったっていうんですよね。やっぱり感性が違うんだなぁと。

あと印象深いのは、やなせさんが脚本・演出、更には出演・歌まで手掛けたミュージカルを2回見に行ったことです。2回目を見に行ったときのことはここでレポートも書きました。

やなせたかし脚本&出演のミュージカル「白雪姫と人魚王子」レポ(2004.12.16)

下手っぴな文章で申し訳ないけど、その内容の凄まじさの片鱗は伝わるんじゃないかと思います。いや、本当にすごかったんですよこれ。やなせさんの歌もね、生で聞くとパワフルとかソウルフルとかそんな言葉じゃ足りないくらいの迫力なんですよ。もうホント、魂の叫び。こんなにはち切れんばかりの生命力を体中から溢れさせている人っているんだと衝撃でした。

ちなみにもうひとつの方のミュージカル、「赤ヅキンちゃんと狼男」はレポートを書きそびれていたんですが、これにはちょっとだけ理由があって。岡崎裕美さんからだったと思うんだけど、僕、ステージ上から何度もいじられてしまったんですよね(笑)。というのも、開演直前に当日券買って会場に入ったら席が最前列しか空いてなくて。それでやっぱり、ぽつんと若者(←当時)がいるのがステージ上からでも目立ってしまったらしく、アドリブ客いじりの対象になっちゃったのでした(どんないじり方だったか忘れたけど「あなた、私のことが好きなのね!?」みたいな感じだった(笑))。一方的に絡まれるだけだったけど、そのタイミングが絶妙で、会場も僕が絡まれるたびに大受けだったんですよ。

終演後にやなせさんが「今日のステージはよかった」って感想を言ってて、僕もまるで参加者の1人のように嬉しくなっちゃったりしたんだけど、これを文章にまとめるのは恥ずかしすぎるという理由で書けなかったんですよね。今更だけど、そんなことを思い出したので書いてみました。

いつも元気で、すごい人でした。天国に行ってもこれからもずっとみんなを元気にしてくれるんじゃないかな? と思います。