54.21エモン世紀へようこそ! 2001.1.15


 21世紀がやってきました! ついに僕たちも21世紀人類になってしまったわけですね。でも、これからの慣れない21世紀生活に、思わず足を踏み外してしまう、なんてこともあるかもしれません。
 でもあらかじめ、これからどういう時代になっていくのかを知っておけば、そんなことにはならないはず。そんなわけで21エモン大特集なのです!


21エモン!

21世紀と聞いて何を思い出すでしょうか。「ドラえもん」?それは22世紀ですよ。「鉄腕アトム」? 確かにそれはもっともな意見なんだけど、もっとぴたりと来るのがあるでしょう。そう、21世紀といえば、絶対「21エモン」なのです!

「21エモン」は藤子・F・不二雄が昭和43年から44年まで、「週間少年サンデー」に連載されていたSFギャグ漫画で、その後平成3年から1年間アニメ化されたこともある作品です。

アトムは「読者に親しみを感じさせるために」という手塚さんのいいわけ(?)により、細かい部分は意外と(当時の)現代チックに作られています。それに比べて「21エモン」は細部まで余すことなく、来るべき新世紀を意識しまくって描かれているんです。

そして僕は、こんなに夢を見せながら大笑いさせてくれる漫画を他に知りません。
僕の中でのベスト漫画、ベストアニメの2部門制覇してゆるぎないこの作品こそ、21世紀の幕開けに取り上げるべき作品でしょう!

というわけで21世紀の歩き方を、2020年あたりを舞台にしている21エモンから学んでみることにしましょう!(アニメでは2051年だった気がするけど、ここでの内容は原作を元にしています)


宇宙の中の地球

21世紀が前世紀までと違う最も大きな部分は、何といっても宇宙時代に突入することでしょう。

21世紀には、文化の持つ生物の住む星がたくさん発見されます。そして地球を含むそれらの星たちの間で「星間連合」が組織され、共宙語なる言葉が発案されたりと、お互いの文化交流は急速に進むようです。

それぞれの星には大型の旅客ロケットで移動します(宇宙旅行は今でいう海外旅行のように一般化されているようですが、場所によっては危険も伴なうようです)。ワープ航法により、別星雲にあるような遠くの星にも短時間で移動できるようです。

月や火星など、太陽系の星たちも地球人の手によって開拓が進められています。


21世紀の生活環境

次は生活環境全般です。どんな変貌を遂げているでしょうか。

まず、完全自律型ロボットが実用化されています。ロボットたちは人間に混ざってあらゆる場面で活躍しています。イモ掘り用に開発されたロボットですらちゃんとした(?)思考を備えているというから驚きです(^^)。

街はどうでしょうか。道は動き、空には無数のエアカーが飛び交う。それが21世紀のあたりまえの街の姿です。地球上の都市は地下高速パイプにより、どこからどこへでも1時間で行ける交通ネットワークが構築されています。
天気は気象コントロール塔で人工的にコントロールでき、食料合成工場では水と空気とバクテリアで食料を生産します。ちなみに天然野菜を作る地下農場もあるんですが、コスト面で合成食品にはかなわず、撤去されつつあります。

現代では情報化社会だ、IT革命だ、などと言われていますが、21世紀もしばらくすると電子頭脳センターなる施設が登場するそうで、そこでは情報と名のつく、ありとあらゆる情報が管理されているようです。インターネットのある種の最終形態かもしれません。

住居も今では考えられない変貌を遂げています。地下数十階という地底にも住宅街が作られ、各家庭に専用の人工太陽が設置されています。また、電力も自家発電が主流になっているようで、各家庭に原子炉(!)があります。燃料の濃縮ウランは、ミカワ屋さんがまるでお酒のように配達してくれます(21世紀には核燃料の安全性の問題、核廃棄物問題が完璧に解決しているんですね)。
また、ゴミはゴミ道局が有料で自動回収するシステムのようです。ゴミ問題も理想的な解決策が出ているようでなによりです。


21世紀の教育現場

次に、21エモン世代の教育はどうなっているでしょうか。

まず学校の授業が自宅の部屋で受けられるようになっています。立体テレビを使い、あたかも先生が部屋にいるような感じで進められます。しかもこの立体テレビ、先生側からは生徒全員の姿(部屋)が見えているようです(高度な双方向通信環境が伺えますね)。
でも、授業自体をビデオテープ(きっと未来の高度なテープなのでしょう…)に録画し、後日受けることも可能。エモンはそれを利用してテープを貯めまくっています。この点に関してはぐうたらな子供のためにも、更なるシステムの改善が求められますね。

最近は、これまで推進されてきた”ゆとりのある教育”が再び方針変更されようとしていますが、21世紀の中頃にはゆとり教育が更に進んでいるらしく、午後3時から6時までプレイ・タイムという時間が設定されています。この時間、子供たちはプレイ・ランドと呼ばれる施設に遊びに行かないとなりません。ここには様々なゲームやスポーツなど、さまざまな設備が備わっています。
ちなみにこの決まりは憲法で定められていて、少年問題管理委員会調査室の人たちが目を光らせています。ちゃんと守りましょう。

施設といえば、子どもセンターというところもあり、ここでは子どものおこづかいが管理されていたり、子ども向けアルバイトを紹介しているようです。


東京の珍名所?

東京は地球上で3番目に大きな都市だそうで、それだけにいろんな星から観光客が押し寄せます。というわけで、宿泊施設どうしの競争が激化しているようです。

中でもホテルギャラクシーホテルオリオンという巨大ホテルの競争が激しいようです。ところがそんな中、小さくてボロっちいホテルが1件、かろうじて営業しているようです。その名はホテルつぶれ屋! じゃなかった「ホテルつづれ屋」です!

次は、間違って泊まってしまった時のためにも、このホテルについて研究していきます。


ホテルつづれ屋をとりまく人々

隣接するギャラクシーが超高層ビルを構えているのに、つづれ屋はたったの3階建てで、天井にはシミ、エスカレーターやエレベーターは故障中、そして今どき入口は手動ドアと、どこを取ってもいいとこなし、明日にもつぶれそうなホテルです。
しかし伝統だけはあり、先祖の市右衛門が創業を開始したのは徳川幕府の始まりと同じ時期だったそうです。とは言ってもそれが売りになるはずもありませんが。

そして今日も、以下に紹介する家族とロボット、そしてたまに来るお客の宇宙人とが、どたばたと大騒動を巻き起こしているのです。ここは要注意人物としてチェックしておきましょう(^^;)。

21エモン…つづれ屋のあと取り息子。なのに宇宙パイロットを夢見ていて、日々ボーイとして働き宇宙旅行の資金を貯めているという、藤子漫画きっての働きものの主人公。かなり行き当たりばったりな性格。

パパ(20エモン)…古いものが好きなつづれ屋の主人。必死でつづれ屋を立て直そうとしているが、うまくいかない。やっぱりガンコな性格なんだけど、21エモンにはうまいこと丸め込まれることが多い。

ママ…藤子漫画の中でもかなり優しい部類に入るかと思われるお母さん。物分かりがよく、めったに怒りません。しかも見た目も若い!

モンガー…「21エモン」におけるマスコット的キャラ。エモンと仲よしの、宇宙のはてから来た絶対生物。特技は何でも食べられること、宇宙空間でも生きられる、そしてテレポート。宇宙ダヌキと言うと怒ります。
ちなみに声の担当は「ポケットモンスター」のピカチュウと同じ方。

ゴンスケ…元はイモ掘り用ロボットだったのをパパがボーイにと思い買い取る。口の悪さと、金の勘定、そしてイモに関しては右に出るものがいない。モンガーとの悪口合戦はマンガの華です。

オナベ…接客、掃除担当の女子従業員ロボット。お客が武器を所持しているのを探知したりと、意外と高性能な一面も。


ここから紹介する3人はエモンのクラスメイトです。
ルナちゃん…ホテルギャラクシーの一人娘のかわいい女の子。エモンの友達であり、よきライバルでもある。

カメキチくん…なにかとエモンに食ってかかるクラスメイト。スネ夫のような存在で、結局いつも自爆してしまう。

リゲル…ホテルオリオンの御曹司。キザな性格で、いつもエモンに金持ちを自慢する。アニメのオリジナルキャラクターなので漫画では登場しません。


21エモンキャラクターの画像を見るには…21エモンとモンガーは、ネット上ではドラえもんワールドの藤子・F・不二雄データベースにて画像が掲載されています。ちなみにエモンの顔はアニメではカッコよくリメイクされています。
漫画は文庫で発売されているけど、アニメでビデオ化されているのは映画版のみです。だから映画にも漫画にも登場しないリゲルは、顔を確認する手段が今のところないんですよね。残念です…。

ドラえもんにも登場した「つづれ屋」…アニメのドラえもんで、スペシャルだったか通常の回だったか忘れたけど、現代のつづれ屋をのび太とドラえもんが立て直すというエピソードを見たことがあります(タイトルはそのまんま「つづれ屋をたてなおせ」とかそんな感じ)。
ちなみにアニメの21エモンにはちょこっとだけドラえもんが登場する回があります(1回目)。

21エモンリンク
21エモンファンページ…このコラムを作った後に発見したページ。藤子・F・不二雄FAN CLUBというサイトの1コーナーなんだけど、原作漫画についてはこれ以上ないレベルの情報量です。貴重な資料・データが満載です。
いらっしゃい!ホテルつづれ屋へ…アニメ版をベースにしたファンページ。サブタイトルリストやスタッフリストなど、細かい資料もたくさんあります。
藤子不二雄ページ・ルナルナルナ…藤子・F・不二雄ファンページ。アニメ版21エモンを詳しく取り上げられていて、登場キャラや科学キーワードなどが充実しています。


いろんな星からのお客様

さっきも書いたように、地球にも聞いたことのないような星の人がたくさん訪れます。ばったり道で出会ってしまっても驚かないように、予習しておきましょう。

まずはつづれ屋に泊まったことのある宇宙人を紹介。
ワンダラー星人…進んだ文明を持つけど、外見は地球の犬にそっくり。小型の電柱のような携帯トイレ(?)を持ちあるいてます。
コイケラス星人…小池さんにそっくりです。
モス星人…地球の蛾に似た外見。成長するのが遅いので、二十歳過ぎてもオムツつけているからって笑わないように。
ウキキの木…木星に住む植物人間。テレパシーで人を操りこき使うので、あまりお近づきにはなりたくないですね。
ジュゲム星人…地球から17億光年離れた場所にある星に住む。ワープ航法を駆使しても40年かかる遠さだけど、長生きなので平気。
スロモー星人…この星では1日の長さが地球でいう1年に当たり、1度寝ると半年は起きないのんびり屋さん。
チョコマカ星人…この星の1日はわずか1時間。めまぐるしく昼と夜が訪れるので、住む人もせっかち。「オハヨウナラ」という挨拶があるとか。

ここからはエモンが宇宙旅行していて出会った宇宙人です。
火星人…観光目的で地球のタコから作られた生物。一部が野生化して問題になっているので、火星に行く場合は要注意。
ノッペラ星人…体が球体。あいさつは顔をなでるんだけど、どっちが顔か判別不能。もし間違ってへそをなでてしまうと最高の侮辱にあたり、死刑にされる可能性も。できれば近づきたくない星。
ボタンポン星人…銀河系でNo.2に文明の発達した国で、何でもボタンを押すだけでできる。普段は顔のパーツだけを体から分離させて出歩く。医療が発達しすぎていつまでたっても死なないので、いい加減死にたくなったら「0次元」という建物に入って消える。
ボタンチラリ星人…銀河系No.1。ボタンをチラリと見るだけで何でもできる星だったのに、太陽黒点の影響で電子頭脳が狂ってしまい、なんでも機械任せにしていた人たちは原始時代の生活へ逆戻りに。
デカンショ星人…「ハッピー」という別の生物に星ごと占領されていて、奴隷にされている。知らずに行ってしまったエモンたちは…。


まとめ・夢と笑いに溢れた世紀

というわけで、21世紀には生活が激変していくということがおわかりになられたかと思います。変化が起こると、それに応じた新しい問題も発生するのが世の常です。
僕たちには、これからの時代をよりよいものにしていくための、賢明なる立ち振る舞いが要求されています。
そんな時、今回取り上げた「21エモン」をはじめとする、20世紀を生き抜いた素晴らしい人々が遺してくれた作品たちが、最良の参考書になるはずです。

これからの21世紀が「21エモン」のような、夢と笑いに溢れた世界になるといいなぁ。


おまけ:関連グッズ通販リンク(2002/4/4追加)

★書籍★
21エモン(小学館コロコロ文庫)全3巻…僕も持ってる文庫版です。持ってない人はどうぞ〜。

あと、これは絶版ですが通販サイトのamazonにてんとう虫コミック版の表紙画像が掲載されているのでリンクしておきます。
21エモン(1) てんとう虫コミックス
21エモン(2) てんとう虫コミックス
21エモン(3) てんとう虫コミックス
21エモン(4) てんとう虫コミックス

★ビデオ★
21エモン 宇宙へいらっしゃい【劇場版】…漫画が連載されていた当時に上映された作品。低価格で再発売されたそうです。パッケージ画像があります。
21エモン 宇宙いけ!裸足のプリンセス【劇場版】…アニメが放送されていた頃に上映された作品。こっちの方が新しい作品ですが、入手は困難なようです。でも、レンタルビデオ店に置いてありました。


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