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[本]魔女っ子デイズ

テレビアニメの中には魔法少女が主役のジャンルがありますが、そんな作品たちを集めた書籍が発売されました。

Sweet Design Memories 魔女っ子デイズ
[本]Sweet Design Memories 魔女っ子デイズ/竹村真奈・編著(amazon)

ビー・エヌ・エヌ新社 2009.7.15発売 1554円
ISBN:978-4-86100-665-4

「魔法使いサリー」から「魔法のアイドル パステルユーミ」までの、1970年代頃~1980年代に放送されていた10作品(+α)が収録されています。

この中で僕が見てたと言ったら、やっぱり表紙を飾っている「魔法の天使 クリィミーマミ」ですよ。こういうアニメって女の子向けだけどこの作品は男子もけっこう見てたんじゃないかなと思うんですよね。しかも僕は当時けっこうアイドル好きだったので、魔法でアイドルになって活躍する女の子っていう設定自体がすっごくツボにはまってた記憶があります。

あと、その後に放送されていた「魔法の妖精 ペルシャ」も「マミ」ほど知名度はないけど好きだったなぁ~なんて記憶も蘇ってきました。そんな感じで懐かしい気持ちになりたい人にはうってつけの1冊です。

[本]Sweet Design Memories 魔女っ子デイズ(出版社の紹介ページ)
TIMEMACHINELabo(編著者のサイト)
[本]サンリオ デイズ(amazon)…このシリーズの1冊目がサンリオキャラクターの本だったんですよね。取り上げるタイミングを逃していたのであわせて紹介です。このシリーズはターゲットとなる世代をある程度絞った編集になっていて、そこがちょっとした特徴になっています。

スタジオぴえろ~魔法少女の華麗なる世界…書籍とは直接関係はありませんが、杉並アニメーションミュージアムにてスタジオぴえろ制作の魔法少女アニメシリーズに関する展示が開催されるとのことなのであわせて紹介。開催期間は8/25-11/23。

「ハローキティ検定」の対策本が登場

先月、ハローキティ35周年記念事業の一環として、「ハローキティ検定」なるものが実施されると発表されたのですが、それに先駆けて検定対策本が登場します。


[本]ハローキティ検定(amazon)

サンリオ 2009.7.29発売 1050円
ISBN:978-4-387-09056-4

この本にはキティに関する知識が300問収録されているそうです。1回目の検定が11/15にサンリオピューロランドにて開催されるとのことなので、それまでの3ヶ月半はこの本で勉強すればいいってわけですね。

検定の実施に先駆けて、特設サイト上で実際の検定に先駆けて模擬的な試験を受けることができるサイトが公開されています(→ハローキティ検定)。ということで僕もチャレンジしてみたんですが、初級ですら不合格という散々な結果になっちゃいました。やはり僕レベルが合格を目指すのならこの本は必須のようです。

[本]ハローキティ検定(出版社の紹介ページ)
「キティ」ファンの知識問う=11月に初の検定-サンリオ(時事ドットコム 2009.6.17)

キティちゃんが鼠先輩の曲にあわせて激しく頭を振るCM(2009.3.1)

[本]メイキング・オブ・ピクサー 想像力をつくった人々

「トイ・ストーリー」や「モンスターズ・インク」、「ウォーリー」など、これまで大ヒット作ばかりを世に送り出してきたピクサー・アニメーション・スタジオ。僕もピクサーには全幅の信頼を置いているクチですが、この奇跡のような企業ができるまでの経緯についてはまったくと言っていいほど何も知らなかった…ということがこの本を読んで分かったのでした。

メイキング・オブ・ピクサー 想像力をつくった人々
[本]メイキング・オブ・ピクサー 想像力をつくった人々/デイヴィッド・A・プライス、櫻井祐子・訳(amazon)

早川書房 2009.3.19発売 2100円
ISBN:978-4152090164

本をめくると、冒頭にピクサーを代表する監督、ジョン・ラセターの言葉が掲載されています。

キャラクター・アニメーションは、物体をキャラクターのように見せるとか、顔や手をつけるとか、そういうことじゃない。キャラクター・アニメーションっていうのは、物体をまるで生きているかのように動かし、考えているかのように動かし、そしてそういう動きのすべてが、自分の思考プロセスによって生み出されたように見せることだ……。生きているという幻想を与える思考。表情に意味を与える命なんだ。〔アントワーヌ・ド〕サン=テグジュペリも書いている。「大事なのは目ではなく、目つきだ――唇ではなく、ほほえみなのだ」ってね。

なんだかわからんけどとにかくかっこいい! と、この時点で既に打ちのめされるわけなんですが、本編に入ってからもピクサーのことを”何も知らなかった”僕にとっては驚きの連続でした。

物語はまず、ピクサーという組織ができる前段階の話になるんですが、時代は1960年代にまで遡るんですね。まずここで「え、そこまで遡るの?」とびっくりしました。だって、ピクサーと言えばコンピュータ・アニメーションですよ。その時代にはまだそんな技術すらなかったんじゃ…と思ったんですが、甘かったです。ピクサーの歴史はそのままコンピュータ・アニメーションの歴史と言っても過言ではないもの、なんですね。

すべての始まりは1969年、大学卒業後にボーイング社に就職したエド・キャットムル(現ピクサー社長)が、大規模リストラに巻き込まれて会社を解雇されるところから始まります。大学でコンピュータ・サイエンスを学んでいたキャットムルは大学院生として学部に戻り、そこでコンピュータ・アニメーションの研究を始めます。キャットムルは子供の頃、ディズニーのアニメーターになるのが夢だったものの、絵が上手ではないと気づき、断念していたんですね。でも、コンピュータを使えばアニメーションを作るという夢も叶えることができるのではと考えたのでした。
そしてこの夢は最初の長編作品である「トイ・ストーリー」が完成する1995年まで、ピクサーの原動力の核となります。

ということで、ピクサーって元を辿ると研究者の集団だったんですね。それも超エリートの。実際、キャットムルはテクスチャ・マッピングやZバッファというような、僕でも聞いたことがあるレベルのCG技術を1974年に考案しているとのこと。こういうエピソードを知ると、すごく腑に落ちるというか、ピクサーの技術がすごいのも当然だと思えます。会社ができる前からトップを走っていたんだからね。

その後、こうした研究はルーカスフィルムの目に留まり、1979年に研究メンバーを中心としてルーカスフィルムのコンピュータ部門が設立されます。これで夢に近づいたかと思いきや、まだまだ順風満帆とはいかないんですね。キャットムルたちの目標はあくまでコンピュータ・アニメーションの長編作品を作ることだったんだけど、ルーカスは単に映画制作のコンピュータ部門だと思っていたんだからそりゃそうだという話です。この頃には、ジョン・ラセターも(インターフェース・デザイナーという肩書きで)入社していて、1984年には「アンドレとウォリー.Bの冒険」という短編作品を発表するんですが、ジョージ・ルーカスの目には将来性がないと映ったようで、1986年にコンピュータ部門ごと叩き売られることになってしまうのでした。

その時買ったのが、アップル・コンピュータの成功で当時既に億万長者になっていたスティーブ・ジョブズその人です。ここでようやくピクサーと名付けられたの会社の歴史がスタートするわけなんですが、まだ長編作品への道は見えません。
僕は前から、なんでジョブズがピクサーにお金を出したんだろうとちょっと疑問に思っていたんですよね。アニメーションに対して、そんなに興味ありそうにも思えないし…と。それもこの本を読んで納得しました。ジョブズはピクサーを「ハードウェアの会社」として買ってるんですね。確かに、この時期にまだ実績もないコンピュータ・アニメーションの会社として売りに出したって、誰も買ってくれるわけないですもんね。
そんなわけで、ピクサーは「ピクサー・イメージ・コンピュータ」という名のグラフィックス・コンピュータを売り出すことになるんですが、アニメーション部門も、宣伝になるからとジョブズを言いくるめて存続させ、研究を続けるのでした。

当時ジョブズは自身が設立したアップルを追われ、一発屋扱いを受けていた時期だったんですね。そんなことも影響してか、ピクサーを買収した当初、ジョブズはグラフィックス・コンピュータがパーソナル・コンピュータと同じように多くの人々の手に行き渡る未来を夢見ていたようです。一見、荒唐無稽にも思える話なんですが、その強力なカリスマ性(又の名を洗脳能力、その又の名を現実歪曲空間)をもって聞く人を魅了してしまい、ジョブズが喋る度にピクサーの舵取りにも混乱をきたしてしまう状態が続いたようです。
この他にもジョブズに関してはおもしろエピソードがてんこ盛りで、なんてアクの強い人なんだとびっくり半分、爆笑半分で面白かったです。
これだけだとただのやっかいな人みたいですが、ジョブズが持つ莫大な資金、それにその後のディズニーとのやり取りでも発揮される交渉能力がなければ、今のピクサーが存在しなかったのも事実です。とにかくとんでもない人と言えるでしょう。

ところで、実はルーカス時代に長編アニメーションの共同制作の話が1件舞い込んでいたそうなんですが、このプロジェクトはピクサーになってジョブズに打ち切られたそうです。興味深いのが、このオファーを出したのが小学館だと言うんですね。もしこの話が実現していれば、ピクサー初の長編作品は孫悟空のアニメーションだったのかもしれないそうです。ただ、資金面や色々な面でハードルがあったようなので、ジョブズが中止しなくても実現は難しそうだったようですが。
ちなみに、資金稼ぎのためにピクサーがCM制作に乗り出した時も、最初に手掛けたのが日本企業、凸版印刷のCMだったそうです(1989年頃)。意外なところで日本の会社とも関わりがあるんですね。

その後のピクサーはと言うと、ハードウェアは全然売れずに部門ごと売却し、ソフトウェア部門とアニメーション部門に集中することになるものの、赤字の垂れ流しは止まらないのでした。1991年、ディズニーとの共同制作というチャンスをものにして、念願の長編映画「トイ・ストーリー」の制作を開始しますが、トータルで5000万ドルもの巨額をつぎ込んでも黒字になる見込みの見えないこの会社に嫌気がさしたジョブズは会社の売却を画策し、ついにマイクロソフトへの売却話をまとめようとします。ところが急にジョブズは気が変わり、やっぱり売らないことに決めるのでした。
この時、ジョブズの中でどんな心境の変化があったのかはわかりませんが、本の中ではピクサーのジェネラル・マネージャーの言葉として、彼の本能的なものが”とてつもないものになる”と告げたのでは、と書かれています。そして、そんなジョブズのお告げどおり、赤字垂れ流し会社だったピクサーは1995年、「トイ・ストーリー」の公開を機に奇跡の逆転劇を繰り広げることとなるのでした。

もう1人のキーパーソン、ジョン・ラセターがピクサーの歴史にはじめて登場するのは、ルーカスフィルム時代のことで、その時、ラセターはディズニーのアニメーターとして働いていました。従来の手法で描いた2DのキャラクターとCGの背景を組み合わせた作品を作るためにキャットムルたちに接触してきたとあります。
入社当時は、社内でも希望の星として扱われたそうですが、当の本人はちょうど低迷期だったディズニーに希望を見出すことができなかったようです。そんな折ディズニー社内で制作中だった、CGを使用した特撮映画の映像を見て、この技術をアニメーションと融合することをひらめきます。そこで上層部に企画(キャットムルに相談したもの)を売り込んだものの関心を持たれず、それどころか会社を解雇されてしまうのでした。
その後、イベントでばったりラセターと出会ったキャットムルは、ラセターがディズニーを解雇されたことを知り、その場で雇うことを決めます。

キャットムルたちはCGに関する世界最高のスペシャリストでしたが、それでもラセターのような”命を吹き込むことのできる”アニメーターと出会わなければ、今のピクサーはなかったんでしょうね。ラセターのアニメーションに関する考えは冒頭で引用した文章に集約されていて、本を読み始めた時と読み終わった後では、言葉の重みの感じ方がまるで違ってくるのがスゴイです。
そして、こうした希な才能の数々が集結したのも、最初にキャットムルが抱いたコンピュータ・アニメーションを作りたいという決して諦めない夢が強力な引力を発していたからに他ならないのでしょう。
自分メモも兼ねて長々とあらすじを書いてしまいましたが、ピクサーがなぜどこにも追いつけない圧倒的な存在であり続けるのか、その理由の一端が分かった気がする1冊でした。

メイキング・オブ・ピクサー 想像力をつくった人々(出版社の紹介ページ)
ピクサー・アニメーション・スタジオ(公式サイト)

#290 ピクサー、ディズニーとの距離置く方向へ(2003.8.29)…↑では端折りましたが、本の中ではディズニーによるピクサー買収、「カーズ」公開あたりのエピソードまで収録されています。

[本]定本 アニメーションのギャグ世界/森卓也

「トムとジェリー」など、その昔アメリカで制作されていたアニメーション作品について書かれた本が復刊したという話を目にして、先日図書館で借りてきたのがこちらの書籍です。

定本 アニメーションのギャグ世界
[本]定本 アニメーションのギャグ世界/森卓也(amazon)

アスペクト 2009.4.27発売 2835円
ISBN:978-4757215375

僕自身、そこまで興味のあるジャンルの話でもないので、ちらっとどんなものか見てみようと思っただけだったんですが、正直びっくりしました。こういった作品に対して、ここまで深い洞察をもって書かれた書籍があったとは。

この本が取り上げているのは、ポパイ、ベティ・ブープをはじめ、トムとジェリー、ドルーピー、ウッディー・ウッドペッカー、それからバックス・バニーをはじめとするワーナー・ブラザーズ作品、ピンクパンサーなど、本の中では”漫画映画”という名称で呼ばれているんですが、1920年代~1960年代頃にアメリカで盛んに作られていた劇場用短編アニメーション作品たちです。

元の本は1978年に出版されたもののすぐ絶版になり、最近ではネットなどで高値で取引されていたものがらしいんですが、この度晴れて、大幅な増補を施し復刊したという経緯があったようです。

本の中では特に、作品中の「ギャグ」にスポットを当てていて、ギャグが発生するシーンの描写が事細かに記述されているんですね。ビデオのない時代にそれができるというのもすごいんですが、更にそのギャグがなぜ面白いのか、決まっているのかという点をこれまた詳細に解説するという2段構えで進んでいきます。
それがまたすごくて、ギャグ1つ取っても、作品上のテンポや流れ、パターンについての説明や、時には同時代に制作された他作品へのオマージュを指摘したり、その上で作者がそのギャグに込めた思いまでも推測し解き明かしていくという、多角的な解説が展開されています。

そんな昔の作品のギャグを解説されたところで…と思いがちですが、黎明期ならではのアバンギャルドな発想によって紡がれた、バリエーション豊かなギャグの数々は、決して古い新しいという次元で片付けられるものではないことに気づかされます。

ちなみに、本の中で紹介されている作品を見たいと思った場合は、巻末に作品リストとDVD・VHSリストが掲載されていて、辿っていけるようになっています。この点も親切で、資料的価値を高めているポイントです。
ただ、やはりパッケージ化されていない作品も多いみたいで、本の中で頻繁に出てくるテックス・エイヴリー作品は日本ではほとんど流通していないというのがちょっと悲しいですね。

当時書かれたというあとがきには、今でこそこうした作品のキャラクターはTシャツになったり、CMに出演したりしているけど、その原典に出会うチャンスは少なくなってきている、といった内容の記述があります。
30年たった今、それらのキャラクターはますますマスコット的になり、キャラが好きでも原作は見たことがないという人もたくさんいるんじゃないでしょうか(僕含む)。
そんな時代だからこそ、この本が持つユニークな輝きは当時よりもむしろ大きくなっている、と言えるのかもしれません。

[本]定本 アニメーションのギャグ世界/森卓也(出版社の紹介ページ)
アメリカン・アニメーションの黄金時代(Wikipedia)
テックス・アヴェリー(Wikipedia)

関連してですが、最近宝島社からパブリックドメイン作品を収録したDVD-BOXシリーズが発売されています。字幕のみで吹き替えもないし、簡素な作りのDVDですが、安い割に収録数が多いので、まとめてたくさん見たい人にはオススメです(ちなみに書籍扱いなので本屋さんで売られているようです)。
トムとジェリー DVD BOX(amazon)
トムとジェリー DVD BOX vol.2(amazon) (7&Y)
ポパイ DVD BOX(amazon) (7&Y)
ウッディー・ウッドペッカー DVD BOX(amazon)
ルーニー・テューンズ DVD BOX(amazon)

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