マクダルとマクマグ、やさしさの向こう側

今回は2006年に最も印象に残ったキャラクターをご紹介。それがこの「マクダルとマクマグ」です。

マクダルとマクマグ
[本]春田花花幼稚園 マクダルとマクマグ(amazon)

ブライアン・ツェー:著、アリス・マク:イラスト、野村麻里:翻訳
朝日新聞社 2005.1.2発売
ISBN:978-4023302563

マクダルとマクマグは香港生まれのキャラクターで、向こうではテレビアニメや映画になったりしているのでかなり有名らしいんですが、日本ではテレビアニメシリーズのDVDがいくつかと、絵本が1冊発売されているだけで、ちょっと寂しい状況なんですよね。でも、この絵本が素晴らしくて、収録されている話がどれも大好きなんですよ。

特に好きなのが「この足は君の?」というお話。子ブタのマクダルが砂浜で空き缶を拾ってごみ箱に捨てているところを見た友達のマクマグが、「その缶は、君の缶なの? 」とたずねて、マクダルが「ううん、違うよ」と答えるところから始まるんですが、その後も、マクダルは道端の倒れている花を起こしてあげたり、 水道の蛇口をちゃんと閉めてあげたりするんですね。その度にマクマグは、それは君のものなの? とたずね、マクダルは違うよと答えるんです。

そしてある時、足を怪我したマクダルにマクマグが絆創膏を貼ってあげるんですね。その時に今度はマクダルが「この足は、君のものなの? 」とたずね、それに対してマクマグが答えるんですね。「ううん、違うよ」って。

そこではじめて、マクマグはマクダルがいつもやっている「自分のものじゃないモノ」に対する気持ちを理解するんですが、それが本当に自然な日常の光景としてさらりと描かれていて、何の嫌みも説教くささも感じさせない物語になっているんですね。

2006年には日本でも劇場作品『マクダル パイナップルパン王子』が公開され、今後マクダル作品がどんどん輸入されてくるのかなと思っていたんですが、結局あれ以降、劇場作品がDVD化されることもないし、新たな絵本が翻訳されることもないんですよね。もしかすると、映画が商業的にぱっとしなかったからなのかもしれないけど、いつかは日本でもマクダル作品をびしっと揃えられるような状況になるといいなと思っています。本当に素晴らしい作品だと思うので。

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