TOPICSショップ,レポート

東京スカイツリー

テレビで連日報道されていたのでうんざりしている人も多いんじゃないかと思いますが、東京スカイツリーのオープンにあわせて誕生したショッピングモール「東京ソラマチ」に行ってきました。
このところすっかり出不精になっちゃっていたので、たまには人だらけの空間に身を置いてみるのもいいんじゃないかと思い、敢えてオープン初日に特攻してみました。当日はご存知のとおり悪天候でしたが、それにも関わらず多くの人でごった返していました。

東京ソラマチにはキャラクター関連のショップも充実していて、「東京キャラクターストリート」や「キャラパーク吉祥寺」に並ぶ新たなキャラスポットといった趣もあります。いろいろと見どころがありましたので、せっかくなので僕目線でざざっと紹介してみようかなと思います。

まず「東京ソラマチ」の概要をざっくり説明しておきますと、1F~8F、30F、31Fにわたって312の店舗が入居する商業施設で、スカイツリーとともにオープンしたプラネタリウム、水族館、東京スカイツリーイーストタワーとあわせて、複合施設「東京スカイツリータウン」を構成しています。

メインは1F~4Fのフロアなんですが東西に細長くなっていて3つのエリアに分かれています。思っていたより広くて、何がどこにあるのかも簡単に把握できないので移動がけっこう大変でした。また、1Fと4Fはエリアが分断されているので雨の日は2F・3Fを利用して移動した方がいいかもしれません。テナントは広さよりも店舗数重視で、チェーン店は他の店舗より小さい規模になっているところがほとんどでした。なので、特定の店舗に明確な目的がある人よりも、横断的にいろんな店舗をざっくり見たい人向きの構成ですね。

それではここからはキャラクターショップを中心に気になったお店をフロア別に紹介してみます。(リンク先は東京ソラマチ公式サイトのショップ紹介ページです)

■1F West Yard
ポン・デ・ライオンパーク by ミスタードーナツ
報道で気になっていたお店がこちら。ミスタードーナツ初となる「ポン・デ・ライオン」を店名に冠したお店です。こちらでは限定のポン・デ・ライオンドーナツなるものが食べられるとのことなので、さっそく注文してみましたよ。

ポン・デ・ライオンドーナツ
▲ポン・デ・リングの真ん中がライオンの顔に!

顔部分はチョコレート、顔の下は丸いドーナツになっていて、中に生クリームが入ってました。

ポン・デ・ライオンパーク
▲店内の内装もポン・デ・ライオン仕様です

■1F St.Street
ムーミンハウスカフェ
東京ドームシティなどにもあるムーミンのカフェがソラマチにもオープン。

■1F Tower Yard
THE SKYTREE SHOP
スカイツリーの公式グッズがたくさん販売されています。ソラカラちゃんグッズがほしければこちらです。

■1F East Yard「ソラマチ商店街」
アンパンマンキッズコレクション
アンパンマンの子供向けのアパレルショップ。都内では3店舗目。

■2F East Yard
三省堂書店
こちらではどういうわけかHTB北海道テレビの人気マスコットキャラ「onちゃん」のグッズがたくさん販売されていました。店内の様子は下のonちゃんのブログで紹介されています。
東京スカイツリータウンでonちゃんグッズ!(onちゃんのブログ「おんぶろ」)
あと、島田ゆかさんのサイン本が10冊くらいありました。

どんぐり共和国
おなじみのジブリグッズのお店です。トトロとメイの出会いのシーンを再現した展示があったり、トトロやネコバスのぬいぐるみがいたりと、店内はトトロ押しでした。ハンカチとかの限定グッズもあったみたい。
他のキャラクターショップからかなり距離がある上に、店舗自体が離れになっていて、雨の日にはちょっと不便な感じかも…。傘にビニールを包むためだけに店員さんがスタンバっててくれていました。

■3F West Yard
リラックマストア
都内では3店舗目となるリラックマのお店です。他店では他のサンエックスキャラのグッズも売られている場合がありましたが、こちらはリラックマオンリー。
スカイツリーとリラックマ
▲撮影スポットはこんな感じ。

プラレールショップ
トミカショップ
ジャンプショップ
リラックマストアと同じ並びにあります。このへんは東京キャラクターストリートを彷彿とさせますね。

■3F Tower Yard
ディズニーストア 
ユニベアシティ
▲入口ではユニベアシティがお出迎え。

ダブルシー
若槻千夏がプロデュースするガールズブランドのショップ。ちょうどマスコットキャラのクマタンがいたのでパチリ。
クマタン

■3F East Yard
ロフト
ロフトにしてはかなり小規模な店舗で生活雑貨が中心。ミッフィーのこけしが売ってました。

■4F West Yard
Tree Village
日本テレビ、テレビ朝日、TBS、テレビ東京、フジテレビの民放5局のグッズが購入できるショップです。店内はかなり広くて見ごたえありました。
日テレのエリアでは「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!!」グッズが充実してて目を引きました。昨年お亡くなりになった「おばちゃん3号」のグッズもまだ売られているんですね…。
Tree Village
▲店内のあちこちには謎のキャラクターがいます。このキャラや店舗のトータルデザインを手掛けたのはアートディレクターの森本千絵さんとのこと。

サザエさん茶屋
Tree Villageに併設されているサザエさんをテーマにしたカフェ。サザエさん焼きなどのメニューがあります。サザエさんのこういった店舗はお台場、海ほたるに続いて3店舗目です(たぶん)。

NHKキャラクターショップ
Tree Villageの横にあるNHKのショップ。一緒にしちゃえばいいような気もしますが、そうできない事情があるんでしょうかね。入口にはどーもくんをモチーフにしたでっかいオブジェがありました。

すみだ水族館(5F)
5Fの施設ですが、4FのWest Yardからしか行けないのでここで紹介。グッズショップには海の動物をモチーフにしたアイテムがたくさん販売されていて、中でも「SUMIDAアクアリウムアートワークス」というシリーズでは寺田順三さんやプレイセットプロダクツなど、様々なアーティストとコラボしたペンギングッズが展開されていました。

ソラマチファーム
▲水族館と同じエリアにはソラマチファームというミニ農園スペースもありました。

■4F East Yard
アランジアロンゾ
都内2店舗目となるアランジアロンゾの常設ショップ。まさかお店が増えるとは思っていなかったのでびっくりです(ちなみにわるものが店長らしい)。スカイツリーが描かれた限定グッズもいろいろと販売されていました。

とちまるショップ
栃木県初となるアンテナショップもソラマチにオープン。栃木県のマスコットキャラクター、とちまるくんの名を冠しています。ただ、店内にはとちまるくんのグッズは売ってない様子でした(宇都宮市のミヤリーのグッズはちょこっとだけあった)。当日はとちまるくん本人も来てたようなんだけど会えませんでした。残念!

Hello Kitty Japan
4店舗目となるキティちゃんの専用ショップ。
和服キティちゃん
▲和服キティちゃんがお出迎え

トーキョータイヤキ
こちらでは「およげ!たいやきくん」のたい焼きが販売されていました。
トーキョータイヤキ

元祖食品サンプル屋
テレビとかでも注目を集めていた食品サンプルのショップ。人がたくさんで大人気でした。

ウルトラマンワールドM78
入口にでっかいウルトラマンが!
ウルトラマン

GIANTS OFFICIAL STORE
ユニホームを再利用して制作された「リサイクルベア」というぬいぐるみが数量限定で販売されていました。27日まで各日100個限定で販売されるそうです。

MEDICOM TOY
メディコムトイのベアブリック専用ショップ。
ベアブリック
▲店舗には右のベアブリックのでっかいバージョンが展示してありました。

ナノブロックストア
ナノブロック初の専門ショップだそうです。
ナノブロック

■5F East Yard
メイキングツアー TREE of DREAMS 東京スカイツリーのつくりかた
セガトイズが運営しているらしいアトラクション施設。東京スカイツリーができるまでの物語が楽しめるらしいです。売店ではオリジナルキャラクターのグッズも販売されていましたが、公式サイトにはそのキャラの情報は一切出てないですね。ちょっと不憫だ…。

スペース634
ここは催事スペースらしく、スカイツリー絡みのグッズがたくさん販売されていました。
おしなりくんレゴ
▲こんなおしなりくんレゴも展示されていました。

■7F
コニカミノルタプラネタリウム”天空” in 東京スカイツリータウン
プラネタリウム、なかなかの人気のようでした。

■8F
千葉工業大学東京スカイツリーキャンパス
大学…ってなんなの? と思って近づいてみたら、係の人から「今なら待ち時間なしでご入場できまーす」と話しかけられ、よく分からぬままに入ってみたら、なかなか楽しかったですよ。大学で研究・制作しているロボットや、紙とスクリーンを使ったインターフェース、火星探索船の操縦アトラクションなどが展示されていて、大学の人がちょっと癖のあるおもしろトークで解説してくれます。おすすめ!
 

以上です。スカイツリーに関しては計画当初から名前がダサいとか、下町に似つかわしくないとかいろいろな声もありましたが、できちゃたものはしょーがないですので、周辺地域とともに盛り上がっていってもらいたいです。

ところで、ずっと東京に住んでいるのにこれまでスカイツリーを1度も見たことがなかったんですよね。なので目にした際に思わず「おおー!」って声が出てしまいました。でっかいですね、やっぱり。おそらく僕の生活圏内からでも見ようと思えばいくらでも見えたんじゃないかと思うんですが、遠くの風景って意識しないとなかなか目に入ってこないんですよね。遠くから見たスカイツリーというのもなかなかよさそうですので、今後はもうちょっと意識をしながら暮らしてみたいと思います。

TOPICSGAME

Xbox360にも本体を買ってでも遊んでみたいと思わせてくれる作品が現れました。Xbox Liveアーケードで配信がはじまった「FEZ」というタイトルです。

[Xbox360]FEZ(フェズ)
日本マイクロソフト 2012.4.13発売 800マイクロソフトポイント

ドット絵で描かれた世界を舞台にしたアクションパズルゲームなんですが、一見2Dっぽい見た目なのにマップが3Dで構成されていて、視点をくるくると変更することができるようになっています。それなのに足場などは平面的に見たままで判定されるため、3D空間上は全然離れた場所に足場があっても、ある視点から見るとくっついて見える場合、ゲーム上でも地続きで歩いて行くことができるんですね。
そうやって視点変更を駆使して新たなルートを発見しながら散らばったキューブを集めるのがゲームの目的です。

ただこんな文章だけでは誰にも理解してもらえないと思うので公式トレイラーを2つほど貼り付けておきます。ぺたぺたっと。


FEZ LAUNCH TRAILER from POLYTRON on Vimeo.


FEZ LONG TRAILER from POLYTRON on Vimeo.

この、視点を操作してだまし絵的に道を作っていくというシステムに関してはかつてPSPで発売された「無限回廊」という作品で使われていたのとよく似たギミックなんですが、そこにドット絵で描かれた特徴的なビジュアルを組み合わせることで、今までにないような世界観が表現されていて、見事だなぁと感動しました。

そして特徴といえばゴメズという名前の主人公キャラ。海外のゲームとは思えないような日本的かわいさが溢れる見た目になっていて、ゲームのなんとも言えない雰囲気を作るのに一役買っています。動きも細かく作られているのがよいです。このキャラクターデザインは日本のインディーズゲーム「洞窟物語」あたりの影響なんでしょうかね~。

ところでこのゲームの作者の方、少し前に開かれたゲームのイベントで「最近の日本のゲームはどう?」と聞かれて「クズ(Suck)」とコメントし、国内外で物議を醸しちゃったそうですね。この件は既にいろんな人がその発言の真意について解説しているので今更蒸し返さなくてもいいんですが、やっぱり日本のゲームに対して特別の感情がなければこういう発言はしなかったと思うんですよね。本当に何にもなければ「興味ない」って答えると思うので。

本来なら実際に作品が日本でも広く遊ばれるようになれば、妙な断絶も自然と埋まっていくんだと思うんですが、日本ではヘビーユーザーにしか普及していないXbox360専用ということでそれも叶わなそうなのが少し残念です。

なぜこういった作品が、PS3やWiiでも3DSやVitaでもなく(更に言えばiOSやAndroidでもなく)、Xbox Liveアーケードで発売されるのかという点については、任天堂やソニー・コンピュータエンタテインメントといった日本のプラットフォームホルダーにもちゃんと考えてみてほしいと思うのでした。

Polytron Corporation…カナダにある開発元のサイト。ちなみにカバーアートは同じくカナダの漫画家、ブライアン・リー・オマリーによるもの。日本でも「スコット・ピルグリム」という作品の作者として知られています。

TOPICSイベント,レポート

ちょっと上げるのが遅いんですが、2/22から3/4まで国立新美術館にて開催されていた第15回文化庁メディア芸術祭受賞作品展に行ってきた話です。毎年、感想的なエントリーをちゃんと書こうと思っているんですが、ここ何年かはしっかり書こうとしすぎて挫折が続いているので、今回はざっくり適当に書いていきますよ。

ところでメディア芸術祭という賞そのものについてですが、僕は(毎年話題にしていることからもお分かりのとおり)すごく好きなんですよね。なんか、混沌としているところが。メディア芸術って言う言葉自体、定義が曖昧でなんだかよく分からなくて、そんなものを国が堂々と掲げながら開催しているところが好きです。

というわけで展示作品の中から個人的に気に入った、または気になった作品をいくつか紹介してみたいと思います。

「HIMATSUBUSHI」植木秀治(アート部門新人賞)
僕的にはこの作品がいちばんヒットでした! 新幹線からの車窓風景が延々と収められた映像なんですが、よく見ると全身白タイツの人が建物の屋根から屋根へと飛び移りながら並走してる…というおもしろ作品です。
そういう妄想って暇で暇で仕方ないときとかに1度くらいやったことあるという人もいるんじゃないかと思うんですが、それを60分以上もの尺で実際に作っちゃうっていうのがとにかくツボでした。途中、トンネルに入ってずーっと真っ暗なシーンが続くという、映像作品としては通常あり得ない状態になったりもするんですが、それもカットは一切しないで遊び心のある演出が施されているのが楽しかったです。

「particles」真鍋大度/石橋素(アート部門優秀賞)
かなり大がかりな作品です。たくさんの光るボールが螺旋状のレールの上を転がっていくんですが、光のタイミングに様々なパターンがあって、それによって幻想的な光景が浮かび上がってくるというもの。ずっと見てても飽きない不思議な魅力がありました。

「SPACE BALLOON PROJECT」大八木翼/馬場鑑平/野添剛士/Johon POWELL(エンターテインメント部門大賞)
サムスン電子のスマートフォンを特殊なバルーンに載せて、TwitterやUSTREAMを駆使して成層圏からみんなのメッセージを発信するという今っぽい企画。□□□の音楽が合ってますね。

「べろべろ」田中秀幸(エンターテインメント部門優秀賞)
グループ魂のミュージックビデオ。歌舞伎町の街を毛むくじゃらの謎キャラが闊歩するというほぼワンカットで構成された作品です。かわいく毒っ気のあるキャラと夜の街、そしてこの歌声という一体感がすごいです。

「All Is Not Lost」大八木翼(エンターテインメント部門審査委員会推薦作品)
アメリカのバンドOK Goのインタラクティブミュージックビデオ。詳しくは実際にGoogle Chromeからこちらのサイトをご覧頂くと早いんですが、ブラウザを複数窓使った演出が楽しい作品です。一瞬ブラクラかと思ったのはナイショ。

「マイブリッジの糸」山村浩二(アニメーション部門優秀賞)
山村浩二さんの最新作。1度見ただけだと分からないという触れ込みでしたが、本当にさっぱり分かりませんでした(笑)。てっきり会場でエンドレス上映されてるのかと思ったらメイキングだけで、本編は上映イベントのみだったんですよね~(ちゃんと恵比寿に観に行っておけば…)。顔の部分の数字がくるくるするシーンはすごく山村さんっぽいと思いました。
映画『マイブリッジの糸』予告編(YouTube)

「やさしいマーチ」植草航(アニメーション部門新人賞)
相対性理論の楽曲「ミス・パラレルワールド」にあわせて作られたポップなアニメーション作品。この曲は実写のPVも好きなんですが、これはこれでまた違ったイメージを想起させられるのがいいです。違う作品も見てみたいなと思いました。

「rain town」石田祐康(アニメーション部門新人賞)
昨年「フミコの告白」で優秀賞を受賞した石田さんの卒業制作として作られた最新作。「フミコ~」が動だとするとこちらは静といった趣の、がらっと変わった世界観が紡がれています。自身のブログで制作過程が惜しげもなく公開されているのも一読の価値あり。今後、どんな方向性の作品を届けてくれるのかが非常に楽しみな作家さんです。
rain town :Graduation film(YouTube)

「これくらいで歌う」椙本晃佑(アニメーション部門審査委員会推薦作品)
日常の中のいろんな可能性…みたいなものを表現したミュージックビデオ。いいですね、これは。歌声も相まって、切なさをすごく感じます。
自主制作アニメ ハンサムケンヤ「これくらいで歌う」(YouTube)

「ホリデイ」ひらのりょう(アニメーション部門審査委員会推薦作品)
ひらのさんはOmodakaのミュージックビデオ「Hietsuki Bushi」でエンターテインメント部門新人賞も受賞。こちらは短編アニメーション作品ですが、オリジナリティ溢れる世界観が素晴らしいです。この昔の漫画っぽいキャラクターデザイン、独特ですよね。イモリが叫ぶ「お~い!」のリフレインが耳に残りました。
「ホリデイ」予告編.mov(YouTube)

「PLUG, THe NeW WORLD」合田経郎(アニメーション部門審査委員会推薦作品)
「どーもくん」でおなじみ合田経郎さんによる日産のキャラクター、PLUGのアニメーション。でもなんだろう、上の作品たちとの並びで見たら、綺麗に作られすぎててちょっとつまらない気もしてしまいました。まあ、むちゃくちゃわがままな話です(笑)。
PLUG, THe NeW WORLD_JP(YouTube)

「BONNIE」岡本将徳(アニメーション部門審査委員会推薦作品)
野外の風景を背景に、画用紙を切り抜いて作られたキャラクターがアニメーションするという作品。現実の中にある非現実な感覚が心地いいです。
BONNIE(YouTube)

「ようこそぼくです」姫田真武(アニメーション部門審査委員会推薦作品)
頭のいい人が無理してこんなことやってるんだろうなぁっていうのが垣間見られて痛々しい気分になるのも狙ってやってるんでしょうか。キライではないけど、もっとガチの狂気を見せてくれた方が好みかなぁ。でも繰り返し見ると中毒性高そうかも。
ようこそぼくです(YouTube)

「土星マンション」岩岡ヒサエ(マンガ部門大賞)
この作品、1巻だけ持っているんですが、あまりはまらなくて以降は読んでなかったんですよね。なので大賞受賞というのが意外でした。もう一度読んでみた方がいいのかな。

「あの日からのマンガ」しりあがり寿(マンガ部門優秀賞)
しりあがりさんらしい作品ですよね。自分に偽りなく動くことがこういった作品を描くことだったんだなぁと。「海辺の村」のあの見開きを見たときの、なんとも言えないぞくっとした感じは他では味わったことのない感覚でした。

「ママはテンパリスト」東村アキコ(マンガ部門審査委員会推薦作品)
やっぱり売れてる漫画は面白いね~。三つ子の魂百までとは言うけど、3歳どころか2歳の時点でこんなに明確に個性ってあるもんなんだとびっくりしました。本人に内緒で母親のことをブタ呼ばわりするという、ごっちゃんの発想に脱帽です。

「進撃の巨人」諫山創(マンガ部門審査委員会推薦作品)
こちらも人気作品ですが、面白いですね。勢いがあって。ただその分、雑な箇所が気になるという指摘もあるようだけど、僕はそういうところも含めて肯定したいです。やっぱり漫画の世界ってすごいんだなと。

以上です。全体の感想としては若いクリエイターの面白い作品が増えたなぁという印象。特にアニメーション部門は個性的な作品が多くて楽しめました。YouTubeにUPされている作品にはリンクしたので、イベントに行けなかった人にも見てほしいなと。一部、おまえは何様なんだと言いたくなるような上から目線の感想になっちゃいましたが、来年もこんな感じでざっくり書ければと思います。

文化庁メディア芸術祭(公式サイト)

第13回文化庁メディア芸術祭 功労賞受賞者シンポジウムに行ってきた(2010.2.6)

TOPICSBOOK

明治製菓「マーブルわんちゃん」や児童書「怪談レストラン」のイラストなどを手掛けたことで知られるたかいよしかずさんが、自身の仕事についてまとめた書籍を出版されています。

キャラクターデザインの仕事―ハッピークリエーター★たかいよしかず
[本]キャラクターデザインの仕事―ハッピークリエーター★たかいよしかず/たかいよしかず(amazon)

大日本図書 2012.2発売 1470円
ISBN:978-4-477-02615-2

「キャラクターデザインの仕事」というタイトルですが、具体的に仕事内容を解説しているわけではなくて、仕事を通して経験したり考えたことや、取り組む姿勢などについてがエッセイとしてまとめられています。

元々中高生をメインターゲットにしているということで、今後の進路に迷っている人へのアドバイス的なメッセージも込められた内容になっているんですが、「前に進んでる人はこうやって考えるんだ」と、なるほどなぁ~と思うことが多かったです。

中でも印象深いエピソードとして、たかいさんは夢の一つに絵本作家になりたいというのがあって、イタリアのボローニャ国際絵本原画展に応募するときの話があるんですが、1度出品するも落選で、今の自分ではダメみたいだと一旦引くんですね。で、数年後再挑戦するんですが、それでも落選で、何でダメなのか分析して翌年再挑戦し、晴れて入選するんですね。

この、まず大きな夢があって、それに対する現状分析と、目標の立て方、そしてどう行動していくのかが、ただ闇雲にってわけじゃなく、地に足のついた形で一本の線として繋がっているのがすごいなと。

そして、現地の原画展に行き、自分の作品を必死に売り込んでいる人達を目の当たりにして、会社勤めの自分と、フリーの人達との迫力の違いを実感したというエピソードに続くんですが、僕は逆に、会社に所属しながらこんなにアグレッシブに活動されている方というのも別の意味ですごいなと思いました。だって、ここまで何でもやっちゃえるような方なら当然フリーで活動されているんだとばかり思っていたので。いろんなかたちがあるものなんですねぇ。

とにかく日々ぼんやりと行き当たりばったりで生きている僕にははっとさせられることが多かったです。たかいさんがこれまで影響を受けてきた作品などについても紹介されているので、頭の中を覗いたような気分にもなれて、そういう意味でも楽しい1冊でした。

たかいよしかず(公式サイト)
京田クリエーション…たかいさんが所属しているデザインプロダクション。

TOPICS絵本

2作品発売された「まじかるきのこさん」に続いて、本秀康さんの新しい絵本が発売されています。

ちきゅうのへいわをまもったきねんび
[本]ちきゅうのへいわをまもったきねんび/本秀康(amazon)

岩崎書店 2012.3.1発売 1365円
ISBN:978-4-265-08107-3

今回の作品は表紙とタイトルを見ておわかりのとおり、本さんが漫画でやってきた世界観を絵本で表現したものになっています。お決まりのパターンをひねりなく絵本という新しいフィールドに収めていったという趣向です。

この絵本を読んで思ったのは、「本さんって、もう漫画を描かないってわけじゃないんだよね?」という疑問。妙に絵本が板に付きつつあるのが気になるんですよね~。この路線を進めていって、もう何作か発表しそうな気がします。

絵本も好きだけど、本さんと言えばやっぱり漫画! そろそろ読みたいなぁって思っちゃうのでした。

[本]ちきゅうのへいわをまもったきねんび(出版社の紹介ページ)
[本]ちきゅうのへいわをまもったきねんび(amazon)…表紙は入校後に修正したそうなんですが、amazonではその修正前のものが掲載されています。男の子がちょっと違いますね(※2020.4.30追記:現在は修正されています)。

[本]まじかるきのこさん(amazon)
[本]まじかるきのこさん きのこむらはおおさわぎ(amazon)
ついでに「まじかるきのこさん」もリンク。評判もいいみたいで、グッズ化もされています。

おもしろ帝国 本秀康公認ファンサイト

[本]おしりとり/本秀康(2010.8.27)

TOPICS雑誌

広告・マーケティングの専門誌「宣伝会議」で、「ソーシャル時代のキャラクター活用」という特集が組まれています。

宣伝会議 2012年2月15日号
[雑誌]宣伝会議 2012年2月15日号(amazon)

宣伝会議 2012.2.15発売 800円

企業向けの内容ですが、こういう雑誌を消費者目線から読むのもなかなか面白かったりするんですよね。内容は小池一夫さん、小田切博さんによる論説にはじまり、活用事例としてリクルート「SUUMO」のスーモと大阪ガス「エネファーム」のインコの紹介、ローソンのあきこちゃんとニコンイメージングジャパンのニコンちゃんによる”中の人”対談、ドワーフの合田さん、松本さんへのインタビューなどなど、結構なボリュームがあります。

「ソーシャル時代」とわざわざ銘打っているわけですが、テレビCMのように一方的に流すメディア向けのキャラクターとは、つくり方のポイントとなる部分が明確に違うんだろうなっていうのは僕みたいな素人にもなんとなく分かります。この分野は今後はますます重要になってくるでしょうね。

紹介するのが遅いため、2日後の3月1日には次の号が出てしまいますので、店頭で確認してみたい方はお早めにどうぞー。

宣伝会議(公式サイト)