6.正義の使者、星の子ポロン 2000.3.10(2016.1.28追記)
 分かっているのは1974年(最初)に放送された5分のアニメというだけです。これではさすがにマイナーを通り越して誰も知らないのも無理もないです。

それはこんなアニメでした

今回紹介する「星の子ポロン」というアニメは、僕がもっと幼くして出会っていたならば、間違いなく人生最大のトラウマアニメになっていただろう作品です。
しかし僕がポロンと出会ったのは幸か不幸か中学生の時です。更に記憶にもかすかにしか残っていません。今回は記憶の糸をたどりながらそのアニメがどんなものだったか紹介してみようと思います。

おおまかなストーリーはこんな感じだと思います。
いたずらばかりしている悪い子がいると、正義の味方「星の子ポロン」が飛んで来て、いたずらはダメだとばかりにその子に対しておしおきをするのです。
この正味5分の番組中で繰り広げられる光景は、幼い子どものために作られた教訓アニメにも見えます。いや、当時のコンセプトはそうに違いなかったかと思われます。

しかし!

ポロンのおしおきがひどすぎるのです!些細ないたずらにも関わらず、ポロンは本気なのです。このときの容赦のない制裁には、すでに「悪い子を反省させる」なんていう善なる感情はかけらもなく、ただターゲットを攻撃することしか頭にないかのようです。

その証拠としてここで僕がかろうじて覚えている1話分のエピソードを紹介します。


「星の子ポロン」、ある回のストーリー

ある冬の日、子どもたち数人が(注釈・登場する子どもたちは全て動物だったと思います。この時はぶた等がいた気がします)ホースで遊んでいました。
道路に水をまき、できた水たまりが凍ります。
するとどうでしょう。道行く人たちがその凍った水たまりで足を滑らせてゆくではありませんか。面白くなった子どもたちはどんどん水たまりを作っていくのでした。もうすぐ大変なことになることも知らずに…。
そしてついに、子どもたちの前に立ちはだかる者が現れました。その者こそ、3〜4頭身のかわいい外見をした「星の子ポロン」だったのです!
ポロンに見つかった!早く逃げろ!
しかしもう遅すぎました。ポロンに見つかり逃れられた子どもなんていないのですから。
そしてこの後のポロンの行動に、僕は驚愕しました。
なんとポロンは俊敏に消防車を呼び寄せると、こともあろうに子どもたちに向かって放水を指示したのです!
「ごめんなさい!」「もうしません!」びしょぬれになりながら逃げ、叫ぶ子どもたちの断末魔のような悲鳴の数々。しかしポロンはまるでそれに気づいていないかのように、手を緩めず逃げ惑う子どもたちを執拗に追い続けたのでした。

最後に「いたずらはしちゃダメだよ」と明るく朗らかにうたうポロン。
この時僕はハッキリと感じたのでした。「こんなの正義の味方じゃない。ポロンは鬼だ」と。


ポロンの教え

これまでの正義の味方は、子どもたちのヒーローであり、憧れでした。それに対しポロンは正義の名のもと、子どもたちに対し非道な暴力を振りかざし恐れられる。まったく逆の立場の存在だったのです。

しかし、今こうやって考えてみると意外なことが分かったのです。
これまでのヒーローが持つ正義とポロンの持つ正義の、どっちが現実にあるのかと問われれば、これは明らかにポロンの正義なのです。僕は知らず知らずのうちに、現実社会の「正義」が持つ危うさをポロンから学んでいたのかもしれません。

不条理な正義の存在…。
ポロンはそういうことを教えていたのかも。と、今になって思うようになりました。


ポロンの姿

本当はポロンのイラストも描きたかったのですが、全然覚えてないんです。そこで、僕の周辺では唯一のポロン目撃者である妹に聞いてみることにしました。
妹も、そんな昔の話はとうに忘れていてもおかしくないのですが、妹が忘れてしまうと僕の見たポロンは「夢の出来事」にもなり兼ねないので、妹の「ポロンを記憶している脳細胞」へのシナプスを太くするべく、以前から事あるごと日常会話にポロンの話を織り交ぜてきたのでした(僕のポロンへの異常な執着を見よ!(^^;))。
その甲斐あって、妹は今日までポロンのことは忘れずにいてくれていたようです。
でも、さすがにイラストを描けるほど覚えていないようでした。でも、どんな姿だったかを突き詰めていくうちに何点か特徴がつかめたので報告しておきます。

顔や体格は普通の人間のよう(12歳くらい?)
星がキーワード的に入っている服装
頭に何か被っていた(ヘルメット、帽子、かんむりなどのどれか)
マントをしていた
ステッキを持っていた

でも、これらは勝手な思い込みである確率はかなり高いです。まあ、結局何も分からなかったということです。
誰かポロンのイラストを描ける等の情報をお持ちの方はぜひ掲示板か メール(pit@charapit.com)までお知らせ下さい!(本気)


これまでに頂いた情報(2002/6/14)

更新が大幅に遅れて申しわけありませんでした。
これまでに3人の方から「ポロン知ってる!」と言う情報を頂きました。
どの情報もとても貴重なものです。箇条書き風にご紹介します。

まず一人目の方。
2001/1/22に掲示板に寄せていただいた情報です。

○絵のタッチはマスプロアンテナの雷小僧風
○やたらと動画が少なく、紙芝居のような安っぽさ
○テーマ曲はもちろんなし
○終わりに「バイバ〜イ」とか言っていた

そして二人目の方。
2001/2/4にメールにて頂きました。

○顔の色はピンクっぽかった
○秋田で18年くらい前に放送されていた
○絵のイメージは憎たらしいイメージ?
○ストーリーははちゃめちゃでそこがよかった

そして三人目の方。
2002/5/21にメールにて頂きました。詳しいストーリーも。

○ポロンのストーリーはギリシャ神話に基づいていて、
ポロンのお父さんは神様で、ポロンが前項をするとお父さんからご褒美をもらえる。
その褒美は金貨のようなもので、それをポロンは貯金箱のようなところに貯めていて、
それがいっぱいになったらポロンが神様になれる。
ポロンは神様になるために必死でよい行いをしようとやりすぎてしまう。

○黄色でウエーヴがかかった長い髪だった


更に更新(2003/12/13)

1年ぶりに4人目の情報提供者の方が現れました。
2003/10/1に掲示板に書き込みいただきまして、
その方によると、↑の三人目の方の設定は
「コロコロポロン」という漫画原作つきの30分アニメの設定で、
ここで取り上げているポロンとは別のポロンとのことです。

こちらでポロン特集しました。2ちゃんねるの情報をまとめてみました。


更新(2009/2/4)
なんとニコニコ動画にポロンの動画がUPされました!(→こちら
2度と見ることはないと思っていただけに驚きの展開です。
せっかくなのでこれまでの道のりをこちらで改めてまとめてみました。

情報の募集については
もしかすると「自分しか知らないポロン情報がある!」
という方もいるかもしれませんので引き続き募集します。
よろしくお願いします。


更新(2016/1/28)
前回の更新から7年もたっちゃいましたが、
その間に、ポロンに魅せられた人達(ポロニストと言うらしい)が
徐々に増えていたようで、
ついに新動画の発掘という偉業を成し遂げられる方まで現れました(→こちら)。

これで、発掘された動画は8本、16話となりました。
ポロン界隈では、この勢いでもっと発掘していこうという
気運が高まっている様子です。

そこで当時実際に番組を見た1人として
何かできることはないだろうかと、
自分でも、気になっていた点を改めて調べてみたり、
ついでに再び当時の記憶をたどってみたりなんかしてみましたので、
追加報告というかたちでまとめてみました。
追加報告のページ