ほこりさんとほこりくん


 とある部屋にほこりくんというのが浮かんでました。
 同じ部屋にほこりさんというのも浮かんでました。
 その部屋には他にもほこりどのやほこりマンやほこりばーややほこりちゃんやほこりんやほこりサンタやほこりぼうややほこりまみれやほこりおじさんなど、たくさんのほこりたちが浮かんでました。
 と、ある時にほこりくんとほこりさんはばったり出会い、お話をしました。
「ねえねえ、早くあの地面という所に降り立ってみたいね」
と、ほこりくん。
「そうだね。すぐそこに見えているのになかなか辿り着けないのね」
と、ほこりさん。
(ほこりたちの間では、地面に『つもる』ことがいちばんの幸せだと思われているようです)
 と、そこにほこりくんとほころさんのお話を知ってか知らずか、ほこり長老というのがお出ましです。
「ほっほホほ。地面に降りてみたいとな」
「はい、どうすれば早く降りれますか?」
尋ねるほこりくん。
「私たち、ずっとずうぅっと空中に浮かんでますの。つまんな〜い」
訴えるほこりさん。
「ほほほ。地面という所も思うほど愉快な所でないぞ。ほっ、しかしそこへ降り立つ道はそんなに大変でもない。強いて言うなら『急がばまわれ』とでも言っとこかいの。ほっほっほっほっほっ、げほっげほ。ご、ごほん! …ほっほっほっ……」
それだけ言うとほこり長老はフェードアウトです。
 ほこりさんとほこりくんは点になってもほこり長老の方を見つめているのでした。
(書いた日:1998.3.8)


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